2012年1月31日 (火)

高野登さんの『リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間』を読んでみた

高野さんの『リッツ・カールトンが大切にする
サービスを超える瞬間』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、世界のホテルランキングで絶えずトップ

グループを保ち続けるリッツ・カールトンの秘訣を

日本支社長の高野さんが公開してくれている。

特に、お客様にリピーターになっていただくために

会社の信念(クレド)を具体的な仕事やサービスに

結びつけるさまざまな仕組みを紹介しながら

「おもてなし」ということを考えさせる構成は、

とても分かりやすくていい本だと思う。

以下に、リッツカールトンの基本的な考えを

抜粋させてもらうと次のとおり。

【クレド】
リッツ・カールトン・ホテルは
お客様への心のこもったおもてなしと
快適さを提供することを
もっとも大切な使命とこころえています。
私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ
そして洗練された雰囲気を
常にお楽しみいただくために
最高のパーソナル・サービスと施設を
提供することをお約束します。
リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、
それは、感覚を満たすここちよさ、
満ち足りた幸福感
そしてお客様が言葉にされない
願望やニーズをも先読みしておこたえする
サービスの心です。

【従業員への約束】
リッツ・カールトンでは
お客様へお約束したサービスを
提供する上で、紳士・淑女こそが
もっとも大切な資源です。
信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を
原則とし、私たちは、個人と会社の
ためになるよう、持てる才能を育成し、
最大限にのばします。
多様性を尊重し、充実した生活を深め、
個人のこころざしを実現し、
リッツ・カールトン・ミスティーク
(神秘性)を高め・・・
リッツ・カールトンは、このような
職場環境をはぐくみます。

【サービスの3ステップ】
1 あたたかい、心からのごあいさつを。
  お客様をお名前でお呼びするよう
  心がけます。
2 お客様のニーズを先読みし
  おこたえします。
3 感じのよいお見送りを。
  さようならのごあいさつは心をこめて。
  できるだけお客様のお名前をそえるよう
  心がけます。

印象に残った話は、入社面接にドアマンが

二人立って応募者を出迎えるだけでなく、

プロのミュージシャンの演奏にコーヒーや

ジュースまで運んできてくれるサービスを

行い、応募者にリッツカールトンのやり方を

入社前にきちんと伝えてという話。

会社経営に際して誰をバスに乗せるかという

採用の部分というのは非常に重要である。

ここでお互いに間違いのないように、

ある意味対等に相手を評価し、価値観を

確かめ合う作業は、人が財産である

サービス業にとっては、なくてはならない

プロセスなのだろう。

ほかにも、どのような接客が感動を呼ぶか

ということを詳しく伝えてくれていて、

高級ホテルに泊まることのない私でも

充分に楽しめる内容であった。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 感謝されながら、成長できる仕事術/第2章 感動を生み出す「クレド」とは/第3章 リッツ・カールトンを支える七つの仕事の基本/第4章 サービスは科学だ/第5章 リッツ・カールトン流「人材の育て方」/第6章 リピーターをつくるリッツ・カールトンのブランド戦略/第7章 いますぐ実践したい“本当のサービス”とは?

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2012年1月30日 (月)

竹森俊平さんの『日本経済復活まで』を読んでみた

竹森さんの『日本経済復活まで
大震災からの実感と提言』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、経済学者が今回の東日本大震災をどのように

受け止め、何を感じたかということを克明に伝えていて

ともすれば風化しがちな非日常の出来事の記憶を呼び

覚ましてくれる。

まず第1部は、動揺や手探りの様子をそのまま記した日記

スタイルをとっている。

次に第2部は、震災を受けての、より標準的な経済書の

スタイルをとっている。

そして、この異なる2つのスタイルが問題のありかを

浮かび上がらせるのにとても効果的に機能している。

内容としては、東日本大震災による地震及び津波による

被害部分を「天災」、東京電力の福島原子力発電所の

放射能漏れによる被災部分を「人災」として別々にとらえ

それぞれに竹森さんなりの論考を加えている。

首都圏をどう守るかという部分に関しては、地方を軽視

していないという注釈はあるが、それでもなお違和感を

覚えずにはいられなかった。

守るべきは首都圏のみではないだろうというのが

率直な感想である。

当然、竹森さんは経済的な首都圏の重要性を主張して

いるのであって、それ以上の意味を持たせてはいないが

何となく経済学の嫌な部分が見え隠れしている気がした。

そして、今回最も気になったのは以下の文章。

『福島第一原発で最初に水素爆発を起こした一号機は
一九七一年に生産されたもので、導入されてからすでに
四〇年が経過している。とっくに寿命が来ていたのだ。
それなのに日本の「原子力安全・保安院」は、大震災
発生の一ヵ月前、非常用ディーゼル発電設備の亀裂
などいくつもの問題を発見しながら、さらに一〇年間の
寿命延長を認めていたというのである(『ニューヨーク・
タイムズ』三月二十一日の記事)。
 この話からも分かるように、必要な投資までも怠る
という今の日本企業に染みついた習慣は、日本人の
生命を脅かすほどの問題を生み出している。企業の
考えに従えば、投資をするのは危険で、現金を抱え
込むほうが安全ということになるのだろう。しかし、
原子力発電といった、複雑で、しかも問題が起こった
場合の被害が桁違いに大きい設備をたくさん抱える
国で、投資を怠ることほど「危険」な行為は存在しない。
それが今回はっきりしたのである』

私のいる会社でも、リストラと称して人件費を削減した

管理部門の経理屋が評価され、売上が目標を達成

しなかった営業部門はコスト削減を迫られているが、

この経理屋の言いなりに投資を絞ってしまったら

さらに売上が減って再びリストラが必要になることは

目に見えている。

経理屋が経済学を理解しないのは仕方がないとしても

経営者がこれを理解しないのは致命的だ。

投資意欲の萎えている中小企業の経営者にこそ、

ぜひ読んでもらいたい1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 震災発生/第2部 この国の未来

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2012年1月29日 (日)

勝間和代さんの『まじめの罠』を読んでみた

勝間さんの『まじめの罠』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、まじめに生きてきた人のための本である。

「ふまじめ」な人がいくら読んでもまったく意味がない。

また、まじめな人がこの本を読んだだけで、突然に

まじめの罠から抜け出せるようになるわけでもない。

勝間さんも「はじめに」の中で次のように書いている。

『これまでまじめだった人に、いきなり「まじめに
なるな」と言っても、それは無理な話です。また、
まじめと一口に言っても、まじめの中にも残さな
ければならない大事なものはあります。
私たちは、ついつい「まじめの罠」に陥ってしまい
ます。私もそうです。でも、そんな自分も認めつつ、
同じようなことに悩んでいる方の一助になればと
思ってこの本を綴ります』

では、まじめな人がどのように「まじめの罠」から

抜け出すようにしていけばよいのか。

そもそも、どのようなものが「まじめの罠」であり、

どのような危険があり、どんな害毒を撒き散らして

いるのか、勝間さんなりの解釈でいろいろな事例

が紹介されている。

正直なところ、この事例の部分は異論なしとしない

けれど、まあ読んでみていろいろと感じられれば

それで良いと思う。

勝間さん本人について書かれた部分は、これはもう

お決まりのサービスだと思って、ファンやアンチ以外

は特に気にしなくてもよいだろう。

それでは、「まじめ」にやってきた人が、ただ単に

「ふまじめ」になれば問題は解決かといえば、

もちろんそんなことはない。

勝間さんもその点は注意深く次のように書いている。

『でも、勘違いしないでください。では、ただ単に
「ふまじめ」でいいのかというと、それは間違いです。
「ふまじめ」と「努力しない」というのはまた別の話
です。また、怠惰であることを「ふまじめ」だと勝手に
解釈する人も多いのですが、それも間違いです。
この場合の「ふまじめ」というのは、「非まじめ」と
表現したほうが正確かもしれません』

勝間さんは、分かりやすく物事の本質をつかむため

この本の中でさえも「ふまじめ」を目指してほしいと

書いているが、正しくは「非まじめ」である。

「ふまじめ」になれと言われると抵抗がある人は

ぜひ「非まじめ」と読み替えてみてもらいたい。

では、どうすれば「まじめの罠」に陥らずに

「非まじめ」というものを目指せるのかという

解決策は、第4章に 「まじめの罠」に対する処方箋

として、以下のようにまとめられている。

①失敗を恐れるな
②問題設定そのものを疑え
③動物的な勘、身体感覚を養え
④独立した経済力を持て
⑤自分のまじめさや常識を疑え
⑥正しい自己認識を持て

この中で多くの人にとって最も難しいのが④である。

ポータブルスキルを磨くことと、いつでも同じ生活が

できるように勇気とスキルを身につけ、それが難しく

ても常にそういう意識を持ち続けることが重要だと

勝間さんは書いている。

この点は勝間さんのほかの本にもいろいろと書かれ

ているので、そちらも参考にしたい。

蛇足、P169のL9の「訓練機関」は「訓練期間」の

誤り。(こんな細かい指摘は「まじめ」すぎるけど、

「どうでもいいじゃん」という本に誤字がないほうが

カッコイイ!けど、これも「まじめの罠」か?)

最後にもう一つだけ、この本の現在における価値に

ついて述べておきたい。

それは日本が20年もの長きにわたって不況の中に

あることで、ただまじめなだけでは生きにくくなって

しまったということである。

高度経済成長時には、たとえ間違った努力でも、

まじめにさえやっていれば、多少のマイナス幅を

景気のプラス分が埋めてくれるだけでなく、おつりが

来たため、誰であれそれなりに報われたのだ。

もちろん統計的にはこの20年の中にも、戦後最長の

好景気が含まれているが、実感なき好景気は、

まじめなだけの人までも救うには至らなかった。

そうであれば、現在まじめに頑張っても報われずに

悩んでいる人は多いのではないかと思われる。

そんな人は、この本を読んでみることをオススメする。

それでもなお、まじめに生きていきたいというのも

1つの考え方であるが、少し肩の力が抜ければ、

それもまたこの本の効用ではないだろうか。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 「まじめの罠」とは何か、そして、なぜ「まじめの罠」はあなたにとって危険なのか(「まじめの罠」とは何か/「まじめに生きる人生」は「幸せな人生」か?)/第2章 あなたが「まじめの罠」にハマってしまうメカニズムを理解しよう(「まじめの罠」を生む外部要因ー日本社会式エコシステムの存在/「まじめの罠」を生む内部要因ー「まじめ」に特化したことによる大局観不足)/第3章 「まじめの罠」の害毒(「まじめの罠」が当事者に与える害毒/「まじめの罠」が社会に与える害毒)/第4章 「まじめの罠」に対する処方箋(失敗を恐れるな/問題設定そのものを疑え ほか)

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2012年1月28日 (土)

川上徹也さんの『あの演説はなぜ人を動かしたのか』を読んでみた

川上さんの『あの演説はなぜ人を動かしたのか』を読んでみた

sunsunsun (5つが最高)

この本は、直近の小泉・オバマ演説や、有名なケネディ

演説など7人の演説がなぜ人々を動かしたのかを

「ストーリーの黄金律」に従っていたためと分析し、

その構成要素を分かりやすく提示している本である。

具体的な3つの要素は次のとおり。

①何かが欠落した、もしくは欠落させられた主人公
②主人公が何としてもやり遂げようとする
 遠く険しい目標・ゴール
③乗り越えなければならない数多くの
 葛藤・障害・敵対するもの

多くの演説が満足のいかない状況からの叫びを

力としていることは、この本でも紹介されている

キング牧師の名演説を読むと、一目瞭然だ。

小泉純一郎が総理大臣でありながらなお

抵抗勢力の存在を強調した理由も明らかだろう。

英語の苦手な私でも、実際の英語の文章を

読んでみたいと思わせられる3章から7章だった。

具体的な7人の演説は次のとおり。

第1章「小泉純一郎 郵政解散演説」
第2章「田中角栄 ロッキード選挙演説」
第3章「バラク・オバマ 2004年民主党全国大会基調演説」
第4章「ジョージ・W・ブュシュ 9・11直後の演後の演説」
第5章「ジョン・F・ケネディ 大統領就任演説」
第6章「フランクリン・ル―ズベルト 大統領就任演説」
第7章「マーティン・ルーサー・キング 私には夢がある演説」

プレゼンの上手い企業の経営者が注目される時代に

あっては、ビジネスマンにも興味をもって読んでもらえる

1冊であると思う。

【目次】(「BOOK」データベースより)
はじめにー人を動かした演説には共通の法則がある/第1章 小泉純一郎郵政解散演説ーその後四年間の日本を変えた歴史的演説/第2章 田中角栄ロッキード選挙演説ー逆境の時にこそ底力を発揮する角栄節/第3章 バラク・オバマ二〇〇四年民主党全国大会基調演説ー演説の力で一夜にしてライジング・スターに/第4章 ジョージ・W.ブッシュ9・11直後の演説ー低支持率から一気に支持率九〇%へ/第5章 ジョン・F.ケネディ大統領就任演説ー名演説はリンカーンを徹底的に研究して生まれた/第6章 フランクリン・ルーズベルト大統領就任演説ーたった十数分の演説で絶望していた国民に希望の灯を/第7章 マーティン・ルーサー・キング,ジュニア「私には夢がある」演説ーオバマも真似た二十世紀を代表する名演説

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2012年1月27日 (金)

シャーリーン・リーさんの『グランズウェル』を読んでみた

シャーリーン・リー/ジョシュ・バーノフさんの『グランズウェル
ソーシャルテクノロジーによる企業戦略』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、現代の消費者がブログやSNSといった

ソーシャルテクノロジーを使って、企業や製品を

語り合い、格付けし、選択している状況について、

世界規模で起きている変化であり、その影響は

すべての産業に及んでいるとしている。

そして、このような状況を形作っている社会現象を

大きなうねりとして「グランズウェル」と呼んでいる。

グランズウェルは人々の生活だけでなく、ビジネスの

あり方にも影響を及ぼしており、企業はその対応

方法を模索している。

では、これからの企業はどのようなグランズウェル

戦略が必要なのだろうか。

1.耳を傾ける(傾聴戦略)
  リサーチや顧客理解を深めるために
  グランズウェルを使う
2.話をする(会話戦略)
  自社のメッセージを広めるために
  グランズウェルを使う
3.活気づける(活性化戦略)
  熱心な顧客を見つけ、彼らの影響力
  (クチコミの力)を最大化するために
  グランズウェルを使う
4.支援する(支援戦略)
  グランズウェル的なツールを用意し、
  顧客が助け合えるようにする
5.統合する(統合戦略)
  顧客をビジネスプロセスに統合する

これからの企業はグランズウェルを使うことによって

顧客との良好な関係を築き、収益を上げ、コスト削減を

実現するのが得策であることがとてもよく分かる。

企業戦略に関わる人は、今でもおススメの1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 グランズウェルを理解する(なぜ今、グランズウェルに注目すべきなのか/柔術とグランズウェルのテクノロジー/ソーシャル・テクノグラフィックス・プロフィール)/第2部 グランズウェルを活用する(グランズウェル戦略を立てる/グランズウェルに耳を傾ける/グランズウェルと話をする/グランズウェルを活気づける/グランズウェルの助け合いを支援する/グランズウェルを統合する)/第3部 グランズウェルで変革を促す(グランズウェルが企業を変える/グランズウェルを社内で活用する/グランズウェルの未来)

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2012年1月26日 (木)

金菱清さんの『体感する社会学』を読んでみた

金菱さんの『体感する社会学』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、社会学という学問を通して世の中のウソ・

ホントを疑うことを身につけようという新感覚テキスト。

基本的には社会学者の難しい理論などの紹介はせず

常識から入って、その裏の意味を探ることによって、

社会の姿をもう一度見直すという造りになっている。

細かな問題に対する答えを、すぐには提示せずに

読み進めていかないと、どこに答えが書いてあるか

分からないという構造は悪くないと思うが、欄外の

イラストに答えがあると勘違いしていろいろと探した

挙げ句、答えが見つからないままに消化不良気味で

読み進めた私としては、事前にもう少し説明があっても

良いように感じた。

私は社会学系の本をかなり読んできているので、

すでに知っている考え方もあったが、常識を疑うという

姿勢は、日常を抜け出す感覚があってとても面白い。

これが学問として誰でも触れることができる形である

とするなら、もっと幅広い世界が形成されるのでは

ないかと思う。

自殺者が毎年3万人以上というこの日本の現状は

明らかに異常だと思えるが、それを社会学的に

「社会的事実としての自殺」として捉える視点は

とても貴重なものである。

そして、社会的に解決が図られれば、なお良い。

就職できない若者の多くが能力不足でないように

自殺する人々の多くが能力不足なのではない。

社会が病んでいるときに人々は何をすべきなのか。

常識を疑う社会学とは、実は厳しい問を私たちに

問い続けるものなのかもしれない。

それは他の人もそうしているからというような、

怠惰な姿勢を許さない本当の問題との向き合い方を

私たちに考えさせるものでもある。

面白いだけの入門書ではない、体感することを強いる

興味深い1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
脱常識-社会学って何?/性-男と女の解剖学/悪夢-意図せざる結果/予言-予言の自己実現/魔力-ラベリング/葛藤-ダブル・バインド/演技-役割演技/家-食・結婚・家族/受苦-環境問題と公共性/倫理-自己決定性/法-国・ことば・貨幣/生-死んだつもりせ本気に生きてみる

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2012年1月25日 (水)

ジェイ・エリオットさんの『ジョブズ・ウェイ』を読んでみた

ジェイ・エリオット/ウィリアム・L・サイモンさんの
『ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ』を読んでみた

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この本は、ジョブズをアップル社内で支え続けた

ジェイ・エリオットさんによって書かれており、

ジョブズを知るうえでは貴重な証言となっている。

ジェイ・エリオットさんは、大学卒業後にプログラマー

としてIBMに入社し、その後、インテルへ移籍。

アップル時代は上級副社長として、人事、施設、

教育などを担当するとともに、ジョブズの直属の

部下として経営計画に参与している。

技術者としてジョブズと対立する立場になかったため

とても冷静にジョブズを眺めることができていて

変にジョブズを奇才として描いていない点がいい。

そして、ジョブズの事業哲学を詳細に分析し、

その生き様を余すところなく活字にしてくれている。

ジョブズ関連の本は、すでに何冊も読んだが、

その中ではジョブズの良い面が描かれていて

読み物としては最も好感が持てた。

ジェイ・エリオットさんの見たジョブズの貫く原則。

・技術的問題点なら、きっと解決できる。
・取り組む以上、どのプロジェクトにも情熱をそそげ。
・チャンスに気づいたら、それを原動力にして、
 そのチャンスを活かす製品をつくれ。
・役に立つ人材をいつでも受け入れられる態勢をとれ。
・直感的な製品に仕上がるように最善を尽くし、
 ユーザーマニュアルが必要なくなるぐらいにせよ。
・自分の製品については、心から正直に向き合え。
・製品が、一個人としての自分や、自分の特徴を
 あらわすように心がけよ。
・部下たちの働きぶりに気を配り、何か一つ
 成し遂げるたびに担当チームを祝福せよ。
・いま実現可能なレベルを超えて、完璧な未来の姿を
 思い浮かべ、その理想に一歩一歩近づくように、
 新しいアイデアを積み重ねよ。
・「それはできない」と言い張る人間に耳を貸すな。

やっぱりジョブズ本は、刺激を受けるし、面白い。

1冊しか読めないと言われたら、今のところはこれ。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 皇帝(製品にかける情熱/成功は細部に宿る)/第2部 人材を活かす術(チームづくりー「海賊になろう!海軍に入るな」/人材の活用/海賊に与える報酬)/第3部 チーム・スポーツ(製品を軸とした組織/勢いを保つ/復活/全体的な視野からの製品開発/新しいアイデアの伝道)/第4部 「しゃれている」を売りにする(気をひくための工夫ーブランドの確立/直販ルートの開拓/「そういうアプリ、あります」)/第5部 ジョブズ・ウェイの学びかた(スティーブに続け)

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2012年1月24日 (火)

勝間和代さんの『つながる力』を読んでみた

勝間和代/広瀬香味さんの『つながる力
ツイッターは「つながり」の何を変えるのか?』を読んでみた

sunsunsun (5つが最高)

勝間ファンの私でもさすがにこの本を買うことはないと

思っていたけど、遅ればせながらツイッターを始めて

みて壁にぶつかり、この本のお世話になることに。

インターネットで人生を変えるというコンセプトは、

もともと勝間さんの本から得たものだが、それにしても

リターンを得るまでにはなかなか大変なのだという

ことが分かってきた。

この本にもあるとおり、ツイッターをずっと避けてきた

理由は単純に、情報の性質がブログはストックなのに

対して、ツイッターはフローで流れてしまうため。

追っている時間がサラリーマンの自分にはないと考え、

ブログも自分の情報整理の場としてきた。

けれど、意外なところで状況が変わることに。

3.11の震災の際にメールがまったくつながらず、

家族とも連絡が取れないときに、ネットはつながって

いたということを聞いて、SNSもありなのかもと考え始め

実名で登録することが一般的なフェイスブックよりは

匿名でも構わないツイッターでもやってみるかと。

気になる人のツイッターのタイムラインを眺めているうち

自分も話しかけてみたいと、ついに参加を決意。

ところが、話しかけることはあっても、発信する情報が

まったく思いつかない。

しかも、勝間さんがこの本で指摘しているとおり、

次のような課題にぶつかる。

①楽しむにはある程度のITリテラシーが必要
②意外と難しいコミュニケーション

そして何よりも、フォローされないので、つまらない。

対応策もこの本に書かれてはいるが、すぐに効果が

得られるものでは当然ないらしい。

けれど、広瀬さんのゆるーい解説にもあるとおり、

「自分のタイムラインは自分の責任」というのは納得。

誰をフォローするかや、どんな発言をするかで、

フォローしてくれる人も決まってくる。

エロと商品の売込みくらいしかフォローワーがいない

現状だけど、もう少し続けてみるかと思わせてくれる

という意味では、読んで良かった1冊。

【目次】(「BOOK」データベースより)
1時間目 広瀬香美が教える!ツイッターをはじめよう!/2時間目 勝間和代のソーシャルコミュニケーション論 ツイッターは「つながり」の何を変えるのか?/3時間目 勝間和代が教える!ツイッター・使いこなしの10ステップ 初級編/4時間目 勝間和代が教える!ツイッター・使いこなしの10ステップ 中級編/5時間目 対談:広瀬香美×勝間和代 ツイッター、いったいどこが面白いの!?/6時間目 特別対談:ビズ・ストーン×勝間和代 創業者にツイッターの展望をきく&サンフランシスコ本社訪問レポート

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2012年1月23日 (月)

アラン・ケン・トーマスさんの『スティーブ・ジョブズ世界を変えた言葉』を読んでみた

アラン・ケン・トーマスさんの『スティーブ・ジョブズ世界を変えた言葉』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、ジョブズの言葉が各ページに

散りばめられているだけの本だ。

たとえば、次のような言葉たちだ。

『「シンプル」が、私のモットーだ。
それは、「複雑」より難しい。
考えを研ぎ澄ますという
大変な努力を要するからだ。
だが、そうするだけの価値はある。
そこに至りさえすれば、
山をも動かせるのだから。』

『最初に抱く志がいかに結果にとって
重要かが歳を重ねる度にわかってくる。』

『基盤の配列にだって、
企業の美学はあらわれる。
そして優れた企業ほど
美しさについて注意を払っている。』

『ノーと言うことによってのみ、
本当に重要な物事に集中できるのだ。』

『著作権が死に、
特許権が死に、
知的所有権保護が腐ってしまえば、
人びとは投資しなくなる。
そうなった時、得する者は一人もいない。』

最後の章の「競合」の中に出てくる言葉は

とてもスリリングで面白い。

特にマイクロソフトに向けられた辛らつな

言葉の数々は、その後に手を組むことに

なることなんてまったく想像させないほどの

ものだ。

やっぱりジョブズはスマートだったんだと思わせ

られる1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
ビジネス/始まり/イノベーション/競合

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2012年1月22日 (日)

アラン・ケン・トーマスさんの『スティーブ・ジョブズ自分を貫く言葉』を読んでみた

アラン・ケン・トーマスさんの『スティーブ・ジョブズ自分を貫く言葉』を読んでみた

sunsunsunsun (5つが最高)

この本は、とても読みごたえがある本である。

と言っても、別に分厚いわけでもなければ、

1ページに細かい字がびっしりと書き込まれて

いるわけでもない。

1行から多くても10行もないジョブズの言葉が

各ページに散りばめられているだけの本だ。

しかし、これが実に心打たれる言葉なのだ。

まさに本物の経営者という感じがする。

たとえば、次のような言葉はなかなか言える

ものではない。

『23歳のときに100万ドル、
24歳で1000万ドル、
25歳で1億ドルの資産を手にしたが、
たいして気にとめたことはない。
金のためにやってきたわけじゃないから。』

日本には金のためだけに会社を経営し、

今では刑事施設に入れられている心貧しき

元経営者もいるが、それに比べると

志(こころざし)の違いが明らかだ。

ジョブズが何を目指したかは、この本を読むと

よく分かる。

要求を突きつけられる技術者は大変だった

だろうが、それに応えてできた製品は素晴らしい。

そして、その製品が支持されたからこそ、

アップルの時価総額は世界一となったのだ。

『誰だって死にたくありません。
天国に行きたいとは思っても、
そのために死のうとは思いません。
それでも、死は私たち全員が共有する
行き先です。誰も逃れられませんし、
それでいいのです。死はおそらく、
生命にとって最高の発明です。』

ジョブズのご冥福を祈るとともに、ジョブズのような

経営者が、また再び現れることを願いたい。

【目次】(「BOOK」データベースより)
情熱/リーダーシップ/技術/伝説/人生

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