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2007年2月24日 (土)

日本の『桜の園』を目指して

『斜陽』の主要な登場人物は4人。主人公の独白者「かず子」、

没落貴族の「お母さま」、弟の「直治」、作家の「上原」。

「かず子」と「上原」の恋の進み行きを中心に、

「お母さま」の生き方や「直治」の生き方との対比が

絶妙なバランスで織り交ぜられており、最後に「かず子」は

「古い道徳とどこまでも争い、太陽のように生きる」ということを

選び取ることになって物語りは終わる。

この結末をどのように感じるかは、『斜陽』全体を読んで

もらうしかないが、読後に様々なことを考えさせられるという、

良質な文学の特性を満喫していただけると思う。

そして『斜陽』を読み終えた読者に手に取ってもらいたいのが、

この『斜陽』を執筆するときに太宰が目指したとされている

ロシアのチェーホフの『桜の園』です。

これがまた味わい深い良い作品なのです。

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