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2007年2月28日 (水)

小林秀雄を超えて

ドストエフスキーについての著作もある小林秀雄については、

ここ最近は柄谷行人や中上健次の権威に対する、

それを乗り越えていこうとする活動の中で、

不当に評価を下げる結果となっているような気がします。

実際のところ、評論の世界ではまだまだ小林秀雄を

超える存在は現れていないと言っても過言ではないでしょう。

とにかく日本の近代小説に対する同時代の批評としては

格段にレベルが高く、今現在読んでみても

充分楽しめる作品群を残してくれている作家です。

そんな偉大な評論家の手によるドストエフスキー論という

とても興味の尽きない1冊を紹介したいと思います。

文庫本で読んでもいいのですが、解説などが充実している

ということから、同時代の作品や評論をあまり読んでいない

という人には『全作品』の『ドストエフスキイの生活』のほうが

楽しめると思います。

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