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2007年5月30日 (水)

日本初の言文一致体小説を書いた二葉亭四迷

今回からまたしばらく日本の近代文学史に沿った

作品と作家の紹介をしていきたいと思います。

まず最初は写実主義の代表格でもあり、

日本で初めて言文一致体による小説を発表した

二葉亭四迷を取り上げてみたいと思います。

この一風変わった筆名が、「くたばってしめぇ」と

親に小説家になることを反対されて言われた言葉を

もじってつけたというのはあまりにも有名な話です。

しかし、それほど親に反対されても書きたかったのが、

それまでの江戸時代からの流れを汲む戯作文学ではない

まったく新しい「人間の心理のありのままを映す」という

写実主義による近代文学の幕開けを告げる作品だったのです。

それは現在の水準から見ればまだまだ未熟なものですが、

この二葉亭四迷による『浮雲』という作品により

人々は言文一致の作品を読むことが出来るようになり、

現代に続く多様な小説の端緒となったのです。

また、二葉亭四迷はツルゲーネフの翻訳も残しており、

そこからも多くの影響を受ていたと言われています。

今回は『浮雲』だけではなく、二葉亭四迷伝なども

あわせて紹介しておきたいと思います。

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