様々なものを分析するロラン・バルト
サルトルの『文学とは何か』によるブルジョワ的文学神話の
脱神話化の試みを引き継ぐとともに、その人間主義的限界の
乗り超えを目指したロラン・バルトは、とにかく様々なものを
独自の理論によって分析しつくそうとしているかのようで、
とても興味の尽きない哲学者であるということが言えるだろう。
「物語の構造分析」、「作者の死」、「作品からテクストへ」など
ロラン・バルトにも、その理論の変遷が当然のようにあるが、
構造主義的分析もあれば、記号論的分析もあるというように、
とにかく読み進める事が楽しくなるような分析が盛りだくさんです。
また、バルトは文学理論や記号論などの発達に貢献した作品を
数多く残しているので、ぜひ読んでみてもらいたいと思います。
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