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2007年5月 8日 (火)

時枝誠記の国語学

私などは随分昔に吉本隆明の『言語にとって美とは何か』経由で

時枝誠記の国語学と出会ったので、思い出深い作品と言えるが、

岩波より文庫化されたので、ぜひ多くの人に新しい読者になって

もらいたいと思い、『国語学原論』(上)(下)を紹介することにした。

この作品は「言語過程説」などの時枝独自の国語学理論を

知ることができるだけでなく、現代の言語学理論を先取りしている

部分も多く、とても示唆に富んだ内容で刺激的である。

ソシュール理解にはその当時としては仕方のない面もあり、

誤解に基づく点もあるとされるが、これも以前に紹介した

ソシュールの解説書などを参考にして、どこがどう違っている

のかを吟味してみるのもまた読書の楽しみではないだろうか。

また、時枝誠記の編集した小学生向けの国語辞典も

時枝学説に触れた者であれば、より一層興味深く読むことが

出来るのではないだろうか(辞典にはワイド版もあります)。

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