日本に写実主義文学を確立した坪内逍遥
坪内逍遥はそれまでの江戸時代から続く紋切り型で勧善懲悪の
戯作文学から離れて、西欧の文学を翻訳することを通して、
日本文学に写実主義という新しい形を取り入れていった。
また、『小説神髄』を発表するなど他の作家への影響力も大きく、
最も影響を受けたと思われるのが、前回紹介した二葉亭四迷
であり、そこから生まれたのが言文一致体の小説であった。
坪内逍遥の小説自体はあまり成功しているとは言えないため、
現在では文学史上では重要視されているが、
その作品は図書館などで探すしかないのが現状である。
また、シェークスピアの研究や森鷗外との没理想論争
などでも有名である。今回は坪内逍遥の作品そのものではなく、
坪内逍遥を取り扱った作品を中心に紹介したいと思います。
| 固定リンク
「日本文学」カテゴリの記事
- 大江健三郎さんの『「話して考える」と「書いて考える」』を読んでみた(2011.10.01)
- 若くして亡くなった天才詩人・立原道造(2007.06.29)
- 堀辰雄の流れを汲む福永武彦(2007.06.28)
- 戦後の文学を支えた知識人・中村真一郎(2007.06.27)
- 新心理主義と言われた堀辰雄(2007.06.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント