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2007年6月 9日 (土)

不安にさらされた理知派・芥川龍之介

芥川龍之介は菊池寛とともに第三次・四次の「新思潮」の同人。

「鼻」が夏目漱石に認められ、文壇における出世作となった。

反自然主義文学の一派で理知派の代表的な作家とされた。

また、芥川龍之介は短篇小説の名手とされる一方で、

長編小説については未完小説として『邪宗門』などがある

だけで、得意としていなかったことは明らかである。

更に、生活と芸術は相容れないものだと考え、芸術至上主義を

掲げたといわれているが、どこまで芥川がそれを実践できて

いたかは甚だ疑問であると言わざるを得ない。

また、古典文学から着想を得た作品が多いのも特徴で、

例えば、『羅生門』や『鼻』、『芋粥』などは『今昔物語集』を、

『地獄変』などは『宇治拾遺物語』を題材としているとされる。

他に初期の作品では、キリシタン物や歴史物が有名である。

中期の作品では短編の『地獄変』などがあるが、

長編の『邪宗門』は途中で挫折してしまっている。

晩年は告白的自伝小説を書き残し、死を前にして自己について

書き残しておきたい気持ちが現れたものと思える。

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