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2009年8月 2日 (日)

東野圭吾『容疑者Xの献身』

東野圭吾作品を初めて手にしたのがこの作品。

数学のことが取り上げられているということで、

数学好きの自分としては推理小説にどのように

取り入れられているか興味があって購読。

結果は、数学の扱いには不満があったものの

小説の面白さという点では大満足。

後にこの作品で直木賞を受賞することにもなるのだが、

この作家の他の作品も読んでみたいと思わせる

いい出来栄えの作品でした。

トリックに対して倫理的な批判がありえることは

充分に想定されることではあるけれど、

この作品がなければそのようなことが現実に

起こりえないかというと否という以外にない。

現実は小説より過激で過酷な世界になってしまっているのは

疑いようもない事実なわけで、

このトリックを模倣する犯人が出てきたとしても

以外に簡単につかまってしまうに違いない。

科学の世界ではそれが実現可能だと知れるだけで、

再現してしまう者が現れるのは周知のことだが、

犯罪はそのようにやれば何とかなるかもと知ったところで

再現できるものではないところが人間のいいところなのです。

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