山田真哉さんの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』を読んでみた
山田さんの『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』を読んでみた
(5つが最高)
評判の良いベストセラーであったにもかかわらず
読んだのが最近になってからだったのは
多くの人が興味を引かれたというタイトルが
逆に私にはピンと来なかったから。
多くの著作者が作品の内容も大事だがタイトルによって
売れるか売れないかが決まるというのを目にするが
私はそんなことが本当にあるのだろうかと懐疑的だ。
現にこの本は会計の考え方を学ぶには格好の入門書で
あるにもかかわらず、サブタイトルまで目を通さないと
何について書かれているのかさえわからない。
(私は、なぜ騙されてしまうのかという心理学の本だと思っていた)
しかし、その内容は普段会社勤めをしていても
あまり会計について知る機会のない者にとっては
とても新鮮な内容であると思う。
さおだけ屋が潰れない理由に納得しない人でも
会計学の考え方には納得させられるはずである。
この本のみで会計学を理解することは当然無理だが
山田さんの本を何冊か読んでいけば会計の知識が身に付き
自分の中に新しい視点が生まれることを感じさせてくれる。
そういう意味では山田さんの入門書としても良いのかもしれない。
(文庫版の「女子大生会計士の事件簿」シリーズの表紙の絵は
サラリーマンが本屋のレジに持っていくには勇気がいるので
山田さんの本の内容を気に入った人でないと厳しい気がする)
このブログでは芋ずる式に本を紹介することにしているので
読んだ順に紹介する場合と、その順番で読んだほうが
わかりやすいと思って、あえて順番を組替える場合があるが、
山田さんの本ではこの本が最初に読んだ本であり
読む順番としてもこの本からがいいのではないかと思う。
【目次】(「BOOK」データベースより)
1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?―利益の出し方
2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎―連結経営
3 在庫だらけの自然食品店―在庫と資金繰り
4 完売したのに怒られた!―機会損失と決算書
5 トップを逃して満足するギャンブラー―回転率
6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?―キャッシュ・フロー
7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい―数字のセンス
![]() さおだけ屋はなぜ潰れ... 価格:735円(税込、送料別) |
| 固定リンク
「金融・経済」カテゴリの記事
- 又吉直樹さんの『オイコノミア』を読んでみた(2015.08.25)
- 池田信夫さんの『イノベーションとは何か』を読んでみた(2012.04.20)
- 森永卓郎さんの『ニュースのウラ読み経済学』を読んでみた(2012.04.18)
- 中原圭介さんの『お金の神様』を読んでみた(2012.04.15)
- 白川方明(マサアキ)さんの『現代の金融政策 理論と実際』を読んでみた(2012.06.02)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント