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2010年8月 1日 (日)

勝間和代さんの『お金は銀行に預けるな』を読んでみた

勝間さんの『お金は銀行に預けるな』を読んでみた

 (5つが最高)

金融リテラシーを身に付けるための最初の1冊としては

これで充分という気もするが、少しでも勉強したことがある人や

投資経験のある人には物足りない内容だと思う。

勝間さんに対する世間の評価はいろいろあるが

生き方を真似るかどうかは別として

そのスキルから今の自分が必要としているものを

選択して身に付けるということは決して悪くない。

では、どのような選択が良いのかだが、

それはその個人個人の置かれている状況によって

当然違ってくるだろう。

例えば、この『お金は銀行に預けるな』について言うと、

投資未経験者であれば、次のアドバイスは参考になる。

①分散投資(まずはノーロード型の投資信託)
②年間5%のリターンで上出来
③投資の世界にタダ飯はない(ノーリスクはない)
④投資にはコストと時間が必要
⑤管理できるのはリスクのみ、リターンは管理できない

しかし、投資経験者であれば、その経験の違いから

当然これには反論がある点も出てくる。

①についてだけでも、『金持ち父さん貧乏父さん』などには

不動産に偏った投資の成功例が紹介されているし、

分散したくともそれほど資金のない人は多いはず。

ただ、この本が出版された2007年からの状況をさして、

投資信託では損が出たから銀行預金のほうが

良かったじゃないかというのはナンセンス。

投資信託でも儲けた人は必ずいるからだけではなく、

銀行預金にはハイリスク・ローリターンという

バブル崩壊後の悲惨な商品特性があるからだ。

ところで、なぜいまさら、この本を取り上げたかというと

ただ単純に勝間さんに影響されて、

久しぶりにブログを更新したくなったからだ。

勝間さんのようにはなれないが、(なりたくないわけではない)

勝間さんの本を批判的に読めないようでは

社会人として今まで何をやっていたのかという想いもあり、

それでもなお、取り入れるべき点があれば

積極的に取り入れていこうと、思っております。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 金融リテラシーの必要性
(金融リテラシーとは/日本の家計における“リスク資産”の割合 ほか)
第2章 金融商品別の視点
(分散投資(アセット・アロケーション)を理解する/見かけ上のリスクと本当のリスク ほか)
第3章 実践
(円高と円安、どっちがどっち?/「じゃんけん理論」と「チャート分析」 ほか)
第4章 金融を通じた社会責任の遂行
(資本主義の二つのほころび/「小さな政府」路線の結果 ほか)

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