ロバート・キヨサキさんの『金持ち父さんの予言』を読んでみた
ロバート・キヨサキさんの『金持ち父さんの予言
嵐の時代を乗り切るための方舟の造り方』を読んでみた
(5つが最高)
値動きのある商品について、例えば株や為替について
ある方向に動くと予想することは誰にでもでき、
そして市場がなくなってしまうのでない限り
必ずその予言は当たるのである。
なぜなら、いつまでも一つの方向にばかり
動き続けるということがない以上、いつかは
予想が当たったように見えるときがくるからである。
そういった意味では、この本の予言が
的中したということを殊更に宣伝する必要はないだろう。
ただし、確定給付(Defined Benefit、DB)年金が
法律が変わったことにより米国では、
確定拠出(Defined Contribution、DC)年金へと
移行し、将来取り崩しの時期が来れば
株式市場が痛手を受けることを警告していることは
とても参考になる意見だと思う。
これは年金額が約束されていた時代から
年金は運用の結果次第でどうなるか分からない時代へ
大きく舵が切られたことを意味している。
そうであるなら、退職者が大量に生じる時期が来れば
運用の上手くいっている間に解約して
年金額を確定させようという動きは必ず生じる。
そして、その高齢者が手にしたお金は
純粋な消費には回らず、医療費や介護の費用に
使われてしまうのみで、当然運用のプロではない
高齢者が最高の時期に解約することは難しいので
受取額自体も相対的に減少してしまうと考えられる。
私の周りではもう401Kという言葉は聞かなくなって
しまったが、運用経験のないサラリーマンにまで
投資対象などを決めさせようという発想に
そもそも無理があるのではないだろうか。
プロの運用担当者でさえ上手くいかないのに
なんとも過酷な話である。
この本では、このような状況に対応するための
方舟の作り方も紹介されているが、
こちらのほうはいつもながらの考え方の
紹介であり、「金持ち父さん」シリーズの読者には
お馴染みの話といったところだ。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 おとぎ話はもう通用しない?(法律が変われば未来も変わる/世界を変えた法律/現実の世界に立ち向かう準備ができているか?/悪夢のはじまり ほか)
第2部 方舟を造る(方舟をどうやって造るか?/方舟を自分でコントロールする/コントロール(自分自身をコントロールする/自分の感情をコントロールする)/私はどうやって方舟を造ったか? ほか)
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