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2010年11月 5日 (金)

アリス・シュローダーさんの『スノーボールウォーレン・バフェット伝』(上)を読んでみた

アリス・シュローダーさんの『スノーボールウォーレン・バフェット伝』(上)を読んでみた

 (5つが最高)

バフェット関連の本は、私が株式投資を始めた

10年以上も前から書店で見つけるたびに

手に取ってきたが、今回のものはとにかく分厚い。

世界一の大投資家ウォーレン・バフェット唯一の

公認伝記ということで、「オマハの賢人」の

知られざる生活の細部までが描かれている。

この本のタイトルの「スノーボール」は、

「人生は雪玉(スノーボール)作りに似ている。
大切なのは、大きい雪玉を作るに適した
長い長い坂を見つけることさ」 (上巻)

「私は小さな雪の玉をずいぶん若いときから
固めた。10年遅く固めはじめたら、いまごろ
山の斜面のずいぶん下にいただろう」(下巻)

というところからきている。

この本を読むとバフェットは本当に長い間、

人生のほとんど全てをかけて雪玉つくりを

一心不乱に続けてきたということがよく分かる。

そして、投資家として尊敬される理由もよく分かる。

少年時代の赤裸々過ぎるエピソードや説教癖、

女性に対する接し方など、あまり知る機会がなかった

数々のことを今回知ることができた。

また、私が誤解していたこともいくつかあった。

その最大のものは、バークシャーの株式を買い集めたとき

資産価値に注目してのことなので、当然繊維工場は

すぐに売却してしまい、持ち株会社のような機能を

もたせて、資産を増やしていったのだと思っていたが、

実際には、かなり長期にわたって繊維工場と雇用を

維持し続けていたというのは意外なことだった。

バフェットはやはり株式投資のみではなく、経営にも

関与することによって資産を増やしていったのだという

ことを今回あらためて強く感じた。

これはバフェットが師匠筋のグレアムとは異なり、

卵を一つのカゴに盛ることをいとわなかったため

持ち株比率が当然に上がり、経営についても

影響を与えるようになっていくことを考えると

当然といえば当然の成り行きだが、とても興味深い。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 バブル(格好悪いほうの話/サン・バレー ほか)/第2部 内なるスコアカード(説教癖/バスタブ障害物競走 ほか)/第3部 競馬場(グレアム‐ニューマン/どちらの側に立つか ほか)/第4部 歌うスージー(キャンディー・ハリー/“オマハ・サン” ほか)

スノーボール...

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価格:2,625円(税込、送料別)

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