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2010年11月21日 (日)

ナシーム・ニコラス・タレブさんの『ブラック・スワン』(上)を読んでみた

ナシーム・ニコラス・タレブさんの『ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質』(上)を読んでみた

 (5つが最高)

歴史、哲学、心理学、経済学、数学の世界を

自由自在に駆けめぐるこの本が、とても読み

にくい本であることは事前に知っていたが、

いずれ読まなければいけない本であることも

これまでの読書経験から分かってはいた。

人間の頭脳と思考の限界ということや、

そこに根本的な欠陥があるのではないか

ということは、誰にとっても興味がある話なの

ではないだろうか。

「ブラック・スワン」とは、昔は西洋で白鳥と言えば

白いものと決まっていたが、オーストラリア大陸の

発見によって、黒い白鳥がいることが分かると

白鳥は白いという常識が、この新しい発見1つに

よって完全に覆ってしまった逸話に由来している。

つまり、ほとんどありえない事象、誰も予想しなかった

事象といえども実際には起こりうるし、起きてしまえば

全てのことが根底から覆されてしまうという意味である。

そして、「ブラック・スワン」には三つの特徴がある。

①予測できないこと。
②非常に強いインパクトをもたらすこと。
③いったん起きてしまうと、いかにもそれらしい
 説明がなされ、実際よりも偶然には見えなく
 なったり、最初からわかっていたような気に
 させられたりすること。

タレブさんは、この「ブラック・スワン」という現象が

投資の世界でも起こりうることを前提にしているが、

それでも私たち人間には、そのことがなかなか

理解できず、不確実性というリスクをうまく扱えない

という根本的な欠陥と限界があることを示している。

この本が世界の見方を一変させる1冊と言われて

いることが納得できる気がする。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 ウンベルト・エーコの反蔵書、あるいは認められたい私たちのやり口(実証的懐疑主義者への道/イェフゲニアの黒い白鳥/投機家と売春婦/千と一日、あるいはだまされないために/追認、ああ追認/講釈の誤り/希望の控えの間で暮らす/ジャコモ・カサノヴァの尽きない運─物言わぬ証拠の問題/お遊びの誤り、またの名をオタクの不確実性)/第2部 私たちには先が見えない(予測のスキャンダル)

ブラック・スワ...

ブラック・スワ...

価格:1,890円(税込、送料別)

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