ブラストランドさんの『統計数字にだまされるな』を読んでみた
ディルノット/ブラストランドさんの『統計数字にだまされるな
いまを生き抜くための数学』を読んでみた
(5つが最高)
この本は、統計数字を見る際の注意点など
気をつけなければ誤った判断をしてしまう数字
について、考え方のヒントをくれる。
特に「平均」についてや「比べて何倍」などは
日常的な思い込みと統計数字の間ではズレがある。
また、「相関関係」と「因果関係」の取り違えなどは
問題の前提が根底から覆ってしまうというより
そもそも問題のないところに問題を作ってしまう。
そういったことを数々の事例を出して具体的に
統計数字にだまされている日常を浮き彫りにする。
イギリスの作者二人なので事例においてイギリスが
中心となり少しなじめない感じはあるものの
世界の比較などでは他の国における
統計上の問題が当然日本にもあるはずで
本当に国際比較における日本の置かれている状況
というものを私たちは把握できているのだろうかと
不安にならざるを得ない。
各国の母集団の取り方が違うにもかかわらず
それでも同じ物差しで計られ、世界での順位が
問題にされていたりする事例は多いのではないか。
数字で示されたからといってそれだけを鵜呑みにして
行動を変えてしまうことの危険性について、
改めて認識させられることとなる1冊である。
【目次】(「BOOK」データベースより)
大きさ─一人あたりの大きさにする/集計する─茹でてつぶした豆料理/偶然─存在しないトラ/平均─白い虹/目標─ゾウの全体の姿/リスク─一人あたりの大きさにする(その二)/サンプリング─消防ホースから水を飲む/データ─未知のものを知る/衝撃的な数字─打ち損ないのティーショット/比較─ずれに気をつける/相関関係─もう一度よく考える
統計数字にだま... 価格:1,995円(税込、送料別) |
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