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2010年11月15日 (月)

勝間和代さんの『やればできる』を読んでみた

勝間さんの『やればできる まわりの人と夢をかなえあう4つの力』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、勝間さんが進化していることを示す1冊。

香山リカさんの『しがみつかない生き方』の中で

「勝間和代を目指さない」と批判された著者自身の

正面からの反論書となっていて面白い。

内容は相変わらずの「~~力」というパターンだが、

①しなやか力②したたか力③へんか力④とんがり力と

自分一人だけで頑張るのではない助け合う生き方を

あまり力まず、楽しみながら成長していけるように

順を追って丁寧に解説されている。

どちらかというと強い女性としての勝間さんではなく

周りの人と夢をかなえる人になろうという呼びかけで

「勝間和代だからできた」ではなく、「勝間和代だって

できた」のだということが繰り返し出てくる。

「ひとりで頑張る自分」から「みんなで頑張って勝つ

自分」へと、意識を変えるための本である。

この本を評して「頑張る」というスタンス自体が

ダメなのだということは簡単だが、「頑張らない」

という生き方をしたいのなら他の人の本を読めば

いいのであって、勝間さんに「頑張らない」で

成功する本など求めるほうがどうかしている。

私自身の中では、この問題はすでに決着していて

能力のない人は勝間和代を目指すのは大変だが

能力のある人でその人が望むなら何を目指すにせよ

頑張ってみればいいというのが結論である。

そしてここでの能力とは、この本にもあるように

「1万時間の法則」というときの絶対的な練習量を

積み重ねられる努力ができるかどうかということだ。

これは特別な才能ということを意味しないが

努力し続けられるというのはとても大変な能力なのだ。

だから人は自分が1万時間も努力し続けられるような

「好きなこと」や「向いていること」を探してしまうのだ。

けれど、この本に書かれているとおり優位性は

たまたま周囲にいる人との相対比較でしかない。

自分の適性を考えて公認会計士の資格などを取って

その道に進むのは素晴らしいことだが、

私のように偶然勤めた会社で与えられた仕事に

どっぷりつかり、いつの間にか1万時間を

はるかに超えていたというのも振り返れば悪くない。

30代前半で管理職になったのに40歳を前にして

転職により自ら平社員になった私には「とんがり力」は

無縁かもしれないが、それでもこの本は面白かった。

「やればできる。やらないときは100%の失敗」

【目次】(「BOOK」データベースより)
プロローグ 「やればできる」、本当の自己啓発は助けあいにあった!/第1章 「しなやか力」─まわりに貢献できるような自分の“長所の種”を見つける/第2章 「したたか力」─自分の長所を伸ばすことにひたすら集中する/第3章 「へんか力」─絶え間なく変わり続ける/第4章 「とんがり力」─自分が力の中心になる世界に行く/エピローグ 『やればできる』を書いた理由

やればで...

やればで...

価格:1,500円(税込、送料別)

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