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2010年12月 5日 (日)

林總(ハヤシアツム)さんの『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』を読んでみた

林さんの『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?
読むだけで「経営に必要な会計センス」が身につく本!』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、単なる会計の入門書ではなく

いちおう小説仕立ての形式を取っている。

ストーリーとしては、父の急死で、

経営不振のアパレル会社「ハンナ」の社長に

突然就任することになった由紀が、

上場会社の社長もした大学院で会計を

教えている安曇教授のアドバイスで

見事に会社の建て直しに成功するというもの。

ただ、設定としてはありうる話かもしれないが

それだけに細部の現実離れした点が気になった。

たとえば小説の冒頭で株主総会で新社長に

選任されたとあるが、通常は取締役会で

社長(代表取締役)は選任されるものである。

仮に定款で株主総会で代表取締役も

選任することにしている会社だったとしても

そのときの株主は誰なのだろうか。

遺書一つでデザイナーの娘に経営不振の

アパレル会社を経営させられるようにできる

株主構成とはどういうものか。

経営不振の会社役員がこんなに新社長に

非協力的なことがあるだろうか。

最大の疑問は安曇教授のアドバイスが

月1回しか受けられないという設定は

必要だったのだろうかということ。

これは『ザ・ゴール』のパクリで、全てのことを

短期間で教授から教えてもらえないという

意味を持っているのだろうが、いかがなものか。

ただ、ここまで批判的な感想を書いてきたが、

やはり読む価値は充分にあると思う。

章ごとの解説は図表も分かりやすく

会計や経営について知らない人でも

すんなりと入っていけるように工夫されている。

餃子屋と高級フレンチだけではなく

多くの興味深い比較などにより、

最後まで飽きずに読める、楽しい1冊です。

【目次】(「BOOK」データベースより)
突然の社長就任/会計はだまし絵、隠し絵だ―会計の本質と損益計算書のしくみ/現金製造機の効率を上げよ―バランスシートを理解する/大トロはなぜ儲からないか?―キャッシュフロー経営とは何か/テストの見直しをしない子は成績が悪い―経営計画と月次決算のPDCAサイクル/餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?―利益構造と損益分岐点分析/シャネルはなぜ高い?―見えない現金製造機とコーポレートブランド経営/整形美人にご用心―粉飾決算の見破り方/殺風景な工場ほど儲かっている―原価管理と活動基準原価計算/決断 進むか、退くか―機会損失と意思決定/シャーロック・ホームズの目と行動力を持て!―異常点に着眼し、原因を究明する/会計のトリックに騙されるな!―逆粉飾を見破る/夢に向かって―紀尾井町のフランスレストラン

餃子屋と高級フレンチでは、ど...

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