横須賀てるひささんの『行列のできる行政書士事務所の作り方』を読んでみた
横須賀さんの『行列のできる行政書士事務所の作り方
開業1年目で年収1000万円、3年目で3000万円』を読んでみた
(5つが最高)
この本は、行政書士事務所をやっていく上での
「考え方」や「営業のノウハウ」などを紹介している。
この手の本としては、印象的な本がかつてあった。
2002年に当時としては画期的なアイデアを満載した
丸山学さんの『行政書士になって年収1000万円稼ぐ法』
を読んだとき、すでに行政書士の資格を持っていた
私としては、すごい人が現れたものだと関心をした。
けれど、そのアイデアをまねた多くの人がネットに
安い価格を表示したホームページを作成し、
「値切られない」、「ダンピングしない」が高額報酬への道
という丸山さんのメッセージの方は無視されてしまった。
しかも行政書士は最近では少し合格率も上がってきたが
一時期は合格率だけを見ると恐ろしい難関資格であった。
しかし、ようやく正常な行政書士試験になりつつなる中で
この本は、とてもオーソドックスな事務所経営の本である。
仮に私が行政書士の登録をして開業するとするなら
この本を参考に開業準備をしようとするであろう。
この本には成功するための考え方から開業前の準備、
最適営業の方法から、商談力の重要性までが、
とても分かりやすく具体的に書かれている。
しかも、行政書士資格での開業、事務所の経営は
積極的に売りにいける商品がほとんどないことから
軌道に乗せるまでに時間がかかり難しいということを
自ら認め、「資格起業家理論」というものを提唱している。
これは、まずお客になるであろう企業家に直接
営業するのではなく、「企業家向けセミナー」などを
実施してお金をいただき、その上で行政書士としての
自分を知ってもらおうという戦略だ。
これが出来るなら行政書士業務で上手くいかなくても
いいのではないかと思ってしまうし、かなり難易度が
高い戦略だと思うが、楽して稼げる商売はない。
私は行政書士資格も持っているし、法律に携わることが
好きなので、もってこいの商売のように思えるが、
実際にやってみようと考えたことは一度もない。
それは作者の言うように、まさに起業家マインドが
私にはなかったからである。
ではなぜこの本を手にしたのかと言えば、簡単である。
ただ単にいま勤めている会社のリストラの対象に
名前が挙がってきたからという、それだけの理由だ。
そして、だからこそメチャクチャ真剣に読んだ。
その結果、私には行政書士事務所をやっていくだけの
バイタリティが絶対的に足りないと感じた。
私には営業力や価格交渉力は欠如している。
正確な仕事だけではリストラされてしまうのと同じで
厳しさを増している士業の世界に踏み込む勇気はない。
けれど、もしそれ以外に生きていく道がないとしたら
誰よりも成功して本を書くのも良いかもしれない。
そのときの参考にするという意味でも良い本だ。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 新しい時代に生き残る行政書士になる
第2章 行政書士で成功するための考え方
第3章 行政書士になるには
第4章 開業前の具体的な準備と知識武装
第5章 最適営業で効率良い営業をしよう
第6章 商談力の重要性(第二段階)
第7章 行政書士のビジネスの性質
第8章 事例紹介
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