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2010年12月29日 (水)

酒匂隆雄(サコウタカオ)さんの『酒匂隆雄の為替塾』を読んでみた

酒匂さんの『酒匂隆雄の為替塾 外国為替の新常識』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、どうすれば為替取引で儲かるかとか

いくら為替で利益を出したかとかいうことは

まったくと言っていいほど書かかれていない。

しかし、FXで儲けたいなら(損をしたくないなら)

ぜひ読んでおくべき1冊だと思う。

書かれていることは、作者がディーラとして経験

してきた事や感じてきた事がほとんどである。

外資系銀行の元敏腕為替ディーラーであった

酒匂さんの書いた外国為替秘話だけあって

話しそのものが面白いのはもちろんだが、

その言葉の端々に損を小さくしないといけない

ということが織り交ぜられていて、それこそが

為替取引の必勝ノウハウの真髄なのだと感じる。

すなわちファンダメンタルどおりに為替は動かないし

評論家の予想も当たらないから為替取引に損は

必ずついてまわるものだということだ。

この本を読むことで得ることができるのは現実に

為替相場でディーリングを続けてきた作者の相場への

取り組み方や考え方であると言える。

必勝法として紹介されているものも実に潔い。

①大儲けを狙うな
②レバレッジを効かせるな
③諦めが肝心(早めに損切れ)
④無茶をしない
⑤ラウンドナンバー(きりの良い数)の注文を避ける
⑥情報が命(本物のディーラーの情報は参考になる)
⑦運をコントロールする
⑧のべつ幕なしにやらない

この本を読んで自分の知らなかったことは多いが、

その中でも驚いたのは70年代から80年代は、

マレーシアの中央銀行など新興国の中央銀行が

90年代のヘッジファンドのような投機家と同様な

影響力を持って為替の世界を動かしていたこと。

結局のところ、どの時代のスタープレーヤーも

現在までは生き延びていないことも興味深い。

FXで大きな損を出す前に読んでおくといいと思うが、

損を出した経験のある私が読むからこそ

納得する部分が多かったのかもしれない。

とにかくFXに挑戦するなら、読んでみる価値がある。

【目次】(「BOOK」データベースより)
為替ディーラーというお仕事/第1章 よいディーラー、悪いディーラー/第2章 どうしてマーケットに勝てないのか/第3章 僕が体験した東京外為市場25時/第4章 市場の力学/第5章 個人でもできる外国為替取引必勝法/第6章 マーケットのクセを読む/最終章 僕はこうして外為ディーラーになった

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