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2010年12月19日 (日)

ジョン・C・ボーグルさんの『インデックス・ファンドの時代』を読んでみた

J・C・ボーグルさんの『インデックス・ファンドの時代
アメリカにおける資産運用の新潮流』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、さすがアメリカと思わせられるくらい

驚くことが、詳細な資料により論証されている。

簡単に言ってしまえば、アクティブ運用より

パッシブ運用の一種であるインデックス・ファンド

のほうが長期運用では収益性が高いということだ。

こんな本が、成功したファンドマネージャーに

数億円も支払ったりするアメリカで出版されており、

あのインデックス・ファンドとは真逆の投資手法とも

思われるバフェットまでもが絶賛しているという。

これは単にインデックスに勝る運用が難しい

ということだけを言っているのではない。

投資戦略にとって重要なことは、「資産配分」なのか

「コスト」なのかという問いに対し、この本は明確に

両方だと、「常識」どおりの答えを出している。

一般にアクティブ運用は、ベンチマークとなる市場

インデックス(日経平均株価やTOPIXなど)に対し、

相対的に高いパフォーマンスを出すことを目的に、

インデックスとは異なるポートフォリオを優秀とされる

プロの運用担当者を付けて、その分の高いコストを

払ってファンドを構築する運用手法のことである。

アクティブ運用には、トップダウンアプローチと

ボトムアップアプローチがあるのはご存知のとおりだ。

しかし、このアクティブ運用では、とにかくコストが

高くついてしまいパッシブ運用には勝てない。

しかも、長期の運用では市場インデックスといった

指標の動きに連動する運用成果を目標とする

運用戦略の方が売買回数が少ないため手数料や

税金の負担ということがない分、有利になる。

ここでは、優れたりターンを生み出すインデックス運用の

恩恵をフルに活用するために役立つ8つの基本ルールを

紹介させてもらうこととする。

①低コストのファンドを選択せよ
②専門サービスの追加コストをよく吟味せよ
③過去のパフォーマンスを過大評価すべからず
④一貫性とリスクの判断に過去のパフォーマンスを活用すべし
⑤スターマネジャーは要注意
⑥資産規模(大きくなりすぎ)に注意すべし
⑦多くのファンドを持つべからず
⑧いったん購入したポートフォリオを持ち続けるべし

ただし、これは当然のことだが指標が下がり続ける

異常な日経平均株価やTOPIXなどでは通用しない。

この本に書かれていることが成り立つのは、

アメリカのように暴落はあるものの必ずその対策が

効くような健全な一般の市場についてである。

あるいは金融政策などが効かないかに見える

新興国市場でも長期で見れば成立つということだ。

むしろ非効率な市場の方が有効に機能するらしい。

また、この本の作者のジョン・C・ボーグルは、

世界最大のノーロード(販売手数料なし)の

ミューチャル・ファンド・グループである

バンガード・グループの創始者でもある。

もちろん日本の証券会社でも買うことが出来る。
(買うことを推奨しないが、私は積立を始めた)

最後に、インデックス・ファンドが良いと言うなら

それにレバレッジをかけたファンドならもっと

儲かるのではないかと考える人もいると思うが、

これはこの本に書いてあったこととは関係なく

私の20年近い投資経験から言わせてもらうなら、

日本の株価指数を対象とした先物取引を積極的に

活用することで、日々の基準価額の値動きが

日本の株式市場の値動きに対して概ね3倍程度と

なることを目指して運用を行うというようなファンドが

期待通りの結果を残したのを見たことがない。

ちなみにある運用会社が2009年の6月に同時に

設定して売り出した2つのファンドの成績は、

日本株トリプル・ブルは1万円を割っており

日本株トリプル・ベアは6千円を割っている。

TOPIXは設定当時も今日現在もほぼ同じ

900円近辺であることは事実であるが、

その間のファンドの値動きを調べていただければ

買うべき商品かどうかは、はっきりする。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 投資戦略(長期投資とは―チャンス氏の庭造り/リターン性質―「オッカム」のカミソリ ほか)
第2部 投資選択について(インデックス運用について―経験が希望に勝る/株式の運用スタイル―三目並べ ほか)
第3部 投資パフォーマンスについて(平均への回帰―ニュートンの復讐/相対パフォーマンス主義―幸せと不幸せの違い ほか)
第4部 ファンド運用について(基本原則―重要な原則は曲げてはならない/マーケティングについて―メッセージは手段である ほか)
第5部 基本精神(起業家精神―創造の喜び/リーダーシップについて―目的意識ほか)

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