岩田規久男さんの『経済学を学ぶ』を読んでみた
岩田さんの『経済学を学ぶ』を読んでみた
(5つが最高)
この本は、新書ということもあって1つ1つの話題を
深く掘り下げるたぐいのものではないが、
経済学の考え方に始まり、ミクロ経済学の基礎や
マクロ経済学の基礎まできちんと網羅してくれている。
交換換と市場、需要と供給、企業や政府などの
私たちの身近なミクロ経済学の基本の基本から、
国民所得、財政金融政策などマクロ経済学の基礎までを、
これほど分かりやすく明快に記述している入門書は
他にはあまり見かけないくらいの良書である。
もちろんこの1冊のみで経済学が理解できるわけではない。
その端的な表れとして、岩田さん自身も同じちくま新書から
『マクロ経済学を学ぶ』という本を出してもいる。
ただ、この本の親切なところは第8章に「経済学の学び方」
という1章を設けており、更に経済学を学びたい人のために
経済学の学び方や分野ごとの参考文献を挙げてくれている。
【参考文献】(一部抜粋、岩田さんのものは除く)
『図説日本の財政』 東洋経済新報社
『図説日本の税制』 財経詳報社
『ビジネスマンなら知っておきたい金融の基礎テキスト』
住友新託銀行・運用企画部調査課編 日本能率協会
『図説日本の証券市場』 財経詳報社
『図説国際金融』 財経詳報社
『年金入門』 島田とみ子 岩波新書
『価格と市場』 ドーフマン 東洋経済新報社
『マクロ経済学第2版』 新開陽一 東洋経済新報社
『入門マクロ経済学』 中谷巌 日本評論社
(3版が紹介されているが2007年に5版が出ている)
『財政学』 貝塚啓明 東京大学出版会
『公共経済学』 野口悠紀雄 日本評論社
『国際マクロ経済学』 W・M・コーデン 東洋経済新報社
『ゼミナール日本経済入門』 日本経済新聞社編 日本経済新聞社
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 経済学の考え方/第2章 市場経済とは何か/第3章 ミクロ経済学の基礎/第4章 現代企業の行動/第5章 市場と政府/第6章 マクロ経済学の基礎/第7章 マクロ経済の安定と変動/第8章 経済学の学び方
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