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2011年1月31日 (月)

勝間和代さんの『不幸になる生き方』を読んでみた

勝間さんの『不幸になる生き方』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、不幸になる生き方のパターンを知り、それを

徹底的に避ける技術を読者に磨いてもらうことを

1つのゴールとした幸福の技術指南書になっている。

実際に幸福を呼ぶ行動習慣を身につけて、不幸な日々

から脱出したという勝間さんが、「自分の軸」を持って

人生を生きるための技術が書かれていて参考になった。

特に個別理論編の7つの法則の解説は具体的。

①有責の法則
 人生に責任を持つこと。
 人生の幸福度はリスクを上手く管理できたかによる。
 ・リスク管理の3つのステップ
 1.リスクを洗い出す。
   しかしリスクはゼロにはできないと知る。
 2.リスクを取って得られるリターンが、十分かどうか
   考え、さらに今の自分でとれるリスクかどうかを
   質と量の両方の観点から考える。
 3.リスクの制御方法を考え、実行中は今、
   起きている状況のモニターを怠らない。
 ・「有責の法則」を味方につけるアクション・プラン
 入門編 小さな約束を徹底的に守る
 初級編 迷ったときには、リスクの高いほうを選ぶ
 中級編 日常のリスクを点検し、リターンと比較
 上級編 顧客接点のある仕事、数字で結果が出る
      仕事に積極的に参加
 おまけ 信頼に足る人間であるというシグナルを出す

②双曲の法則
 目の前の利益にとらわれないこと。
 双曲割引とは、目先の満足度に比べて、将来の
 満足度は極端に軽く見えてしまうということ。
 10分、10ヵ月、10年スパンで考える。
 ・「双曲の法則」を味方につけるアクション・プラン
  コツコツ型のスポーツを生活に取り入れる
  依存性のある行動を避ける

③分散の法則
 不確実なリスクを分散してコントロールすること。
 理想のワーク・ライフ・バランスをイメージする。
 ・「分散の法則」を味方につけるアクション・プラン
  月に5人は、仕事以外の人と食事をする
  妻に、夫に、家族に手紙を書く
  金融の分散投資を始めてみる
  手帳を活用して、多様な要素に時間配分して
  いるかチェックする
  NOT-TO-DOリストを作る
  時間節約に役立つ家電に詳しくなる

④応報の法則
 他人を非難することは、めぐりめぐって
 自分自身を孤立させてしまうということ。
 羨ましさを「学習」に転化する
 ・「応報の法則」を味方につけるアクション・プラン
  三毒追放(妬まない、怒らない、愚痴らない)
  三薬実行(褒めよう、笑おう、感謝しよう)
  不満は相手に直接話す
  非難体質の人に近寄らない

⑤稼動の法則
 まず行動すること。
 「行動」はPDCAサイクルの要
 失敗に慣れると学習や行動が加速する
 習慣化は行動コストをゼロに近づける
 「数打てば当たる」という割り切りが習慣化のヒケツ
 ・「稼動の法則」を味方につけるアクション・プラン
  自分のできないスポーツに挑戦してみる
  コミュニティ・ラーニングに取り組む

⑥内発の法則
 不得意なものに時間をかけすぎず、
 自分の強みを生かすことに集中すること。
 強みの発見が自分比の幸福へとつながる。
 ・「内発の法則」を味方につけるアクション・プラン
 ミッション・ステートメントを作る
 自分の弔辞を書いてみる

⑦利他の法則
 他者に貢献すること。
 小さな利他行動から始めてみよう。
 ・「利他の法則」を味方につけるアクション・プラン
 互いに褒め合う
 PTAや地域の活動に参加する
 寄付をする

とにかく自己責任で行動を起こせということ。

そこからしか、幸福になる生き方は始まらない。

【参考文献】
ピーター・バーンスタイン 『リスク』
ジョージ・エインズリー 『誘惑される意思』
リチャード・ワイズマン 『その科学が成功を決める』
スージー・ウェルチ 『10-10-10』
山口一男 『ワークライフバランス――実証と政策提言』
野口嘉則 『鏡の法則』
畑村洋太郎 『失敗学のすすめ』

【目次】(「BOOK」データベースより)
全体理論編(不幸のループから抜けられない「他責の人」/自責(自己責任)とはリスクの川を渡ること/他責の人はなぜ失敗を嫌うのか)/個別理論編(有責の法則/双曲の法則/分散の法則/応報の法則/稼動の法則/内発の法則/利他の法則)

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