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2011年3月13日 (日)

小宮一慶さんの『ラストチャンス』を読んでみた

小宮さんの『ラストチャンス』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、経営コンサルタントの小宮さんの考えが

とても分かりやすい形で表現されていて会計や

経済学の知識が不足している私のようなものにも

理解しやすいという意味で良い本である。

しかし、内容的には小泉自民党時代の話に始まり

時事的に少し古いので、評価は下げざるをえない。

ただ、選挙後わずか1カ月程度のことだけを争点に

した自民党に、圧倒的な力を与えてしまったことに対し

「いま楽しければそれでいい」という無責任快楽主義

という断定を下すあたりなど秀逸である。

私も郵政民営化だけで選挙をすることに対して

疑問を持っていたが、それでも今後の国の形を変える

ほどの長期的な話だと理解していた。

しかし、実際には郵政民営化は見直しが出来るように

なっており、その後、はっきりしない見直しが行われた。

まさに国民は、これから起こる全てのツケだけを

支払わせられることになった。

政治家も官僚も企業も国家にタカり続ける

腐敗国家となってしまった日本の「復活の日」への

わずかな希望をこの本は描いている。

まず、この国の問題は何かというと、次のとおり。

①財政赤字増大による経済破綻
②少子・高齢社会が招く危険
③経済基盤の激変

小宮さんは財政赤字が危機であると考えているようで

三橋貴明さんの考えとは異なっている。

これについては私はどちらが正しいのか分からない。

ただ、経済を発展させて赤字を解消しようとするなら

危機的水準を超えてしまっているように思う。

インフレによって赤字を解消しようとするなら

まずこのデフレを止めなければならないだけでなく

高すぎるインフレ率にならないような調整の仕組みが

必要であるように思う。

また、日本を取り巻く問題は何かというと、次のとおり。

①米国の「住宅バブル崩壊」のリスク
②巨大な爆弾を抱えて突っ走る中国のリスク
③ほころびが拡大する欧州経済のリスク
④膨大な借金で米国債を買い続ける日本のリスク

①と③がすでに現実のものになってしまっているが

今後②と④が表面化する時期はいつなのか。

立直りの兆しさえ見せない日本経済にとって

今後の大きな不安要因である。

そこで、小宮さんの提言をまとめると次のとおり。

①財政健全化は公務員支出削減から
②「教育」と「少子化対策」に力を入れるべき
③「選ばれた移民」を活用する
④「首相公選制」に踏み切れ
⑤「ポリティカル・アポインティー(政治任用)」の導入
⑥企業は変わることに抵抗のない「社風」を作れ
⑦企業はM&Aにより「時間を買う」メリットを考えろ
⑧外資アレルギーをなくせ
⑨もっとファンドを活用し、事業を活性化せよ
⑩サラリーマンは企業から「自立」せよ

③と⑤については疑問もあるが、それ以外については

好き嫌いにかかわらず、いずれ現実のものとなるのでは

ないだろうか。

最後に、⑩に関する小宮さんの言葉。

『泥臭い言い方だが、そのためには日々の勉強と努力が
必要であることは言うまでもない』

やっぱりラストチャンスを活かすには、それしかない。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 支え切れないステージに突入(財政赤字で経済破綻/少子・高齢社会が招く「本当の危険」 ほか)/第2章 国家に巣食う妖怪たち(既得権益保護と「サッカー観衆型」国民/大衆迎合で既得権益を守ろうとする人たち ほか)/第3章 バランス崩壊直前(米国の「住宅バブル崩壊」が世界経済を大混乱へ/巨大な爆弾を抱えて突っ走る「チャイナ」 ほか)/第4章 さ迷える「財政再建」(「悪い物価上昇」がやってくる/BRICsとEU拡大で在庫があふれている ほか)/第5章 生き残りを賭けた「ラストチャンス」(企業の生き残り戦略―「何になるか」「何になるべきか」/M&A新時代の到来 ほか)

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