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2011年3月 6日 (日)

陰山英男さんの『学力低下を克服する本』を読んでみた

陰山英男/小河勝(オゴウマサル)さんの
『学力低下を克服する本
小学生でできること中学生でできること』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、百ます計算で有名な陰山メソッドの陰山さんと

中学生用の学習参考書「未来を切り開く学力シリーズ」の

小河さんがタッグを組んで、小・中学校の連携により、

学校で何ができるか、家庭で何ができるかを具体的に

教えてくれている。

内容は、「小学校でできること」と「中学校でできること」、

また、小学生と中学生に対し「家庭でできること」と

「社会でできること」を詳しく解説してくれている。

具体的には、小学生や中学生はどういうところで学習に

躓き、どういう理由でやる気をなくしてしまうのかという

ことが、算数や国語の単元レベルまで細かく説明し、

どのようなトレーニングが有効かが書かれている。

たとえば、陰山メソッドはあまりにも有名になので

小河さんの「転写法」という学習法を紹介すると、

これはその日学校で習ったことを、もう一度ノートに

自分自身の力で再現させるというものである。

①ノートや教科書を見ないで再現させる
 (授業に集中しているかを子供につかませる)
②思い出せない部分はノートや教科書を見る
 (間違いを訂正し、授業全体を記憶しなおす)
③繰り返し続け、そっくり再現させる
 (自分の分かりやすい言葉を加えても良い)
④その日習った内容や関連分野を事典などで調べる
⑤ノートに書いたことで分からない部分は、
 赤でマークを付けておき、翌日、先生に聞く

この方法では、理科の心臓の学習などでは

部分の名称の記憶ではなく、心臓それ自体を

何も見ずに再現できるようにすることにより

どんな角度から問題を出されても答えることが

できるという強みがある。

そして、この方法はけっして図にとどまらない。

社会の地理はもちろん、公民の憲法の構成図、

歴史の年表など、暗記物には効果的である。

このような細かなノウハウが、この本には満載である。

そして、基礎学力をつけることの大切さが

ノウハウとともに、何度も繰り返し語られている。

これは、基礎学力をつけるのは、その子が自らの

意志によって将来を選択していくためだからである。

だからこそ、まず親が変わらなければならないのだ。

この本は、小学校と中学校の教師による、

親のための指導書なのである。

学校にやってもらうことは当然ある。

しかし、全てを学校任せにしてはいけないのである。

親にもやるべきことがあるはずと気づいた人はぜひ

この本を読んでみることをオススメします。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 小学校でできること/第2章 中学校でできること/第3章 未来を切り開く学力/第4章 家庭でできること 小学生篇/第5章 家庭でできること 中学生篇/第6章 社会でできること 小学校篇/第7章 社会でできること 中学校篇/終章 子供の可能性を信じる

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