« 三浦展さんの『シンプル族の反乱』を読んでみた | トップページ | 小飼弾さんの『弾言』を読んでみた »

2011年4月26日 (火)

小宮一慶さんの『リーダーのための実践する経営』を読んでみた

小宮さんの『リーダーのための実践する経営
「経営」というオンリーワンの仕事を体系的に
理解する』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、『「会社を経営する」ということ』をベースに

その後の環境変化や小宮さんなりに深く考えたことを

付け加えて再構成されている。

タイトルが違うので、まったく別物だと思って手に

取ったが、結果的には小宮さんの作品の中でも特に

良いものにめぐり合えて良かったという感じがした。

まず、経営とは何だろうか。

①「企業の方向付け」をし、
②「資源を最適に配分する」ことをした上で
③「人を動かす」ことが、経営である。

では、強い会社の3つの条件は何だろうか。

①商品、サービスで他社との違いがはっきりしていること
②自分が戦おうとしている市場で必要な財務力がある
③ビジョン、理念がしっかりしている

そうだとするなら、強い会社になるための戦略立案には

何が必要かと言えば、内部環境と外部環境の分析である。

内部環境には、ヒト、モノ、カネ、情報、ノウハウ、時間など

外部環境には、市場、競争、法律、人口変化、景気など。

中でも、21世紀の日本の外部環境で、どの企業にも

関係のある重要なものは、次の4つ。

①少子超高齢社会
②加速するハイテク情報社会
③日本国内の国際化
④規制緩和

そして、日本企業が行うべき国際標準の経営とは

①「お客様第一」であり、
②「キャッシュフロー経営」である。

また、戦略策定に必要な9つのキーワードを

簡単に要約してみると以下のようになる。

①スピード経営
 自社が他社に対して優位に立てるプロセス
 におけるスピードが、他社より早い。
②事業ドメイン
 得意な事業領域で勝負する。
③イノベーション
 小さなリスクは恐れずに新しいことへの挑戦(革新)
 をする一方で、大きなリスクは取らない。
④ボーダレスマインド
 日本国内の急激な国際化に勝てるだけの世界で
 実践できる経営能力、商品、サービスを持つ。
⑤ネットワーク
 人的ネットワークの確立。
 アンテナは高く、腰は低くして多くの人から情報得る。
⑥環境
 「コンプライアンス」の重要性を認識。
⑦キャッシュフロー経営
 現金をいかに「稼ぐ」か、いかに有効に「使う」か。
⑧ビジョン・理念
 理念はビジョン追求における行動規範。
⑨リレーションシップ・マーケティング
 コツは、「一番は偉い」と「あなたは特別」。
 お客を6段階に分け、「潜在客」・「顧客」・「得意客」
 ・「支持者」・「代弁者」・「パートナー」へと関係を
 「深化」させていくことが重要。

さらに、財務会計の経営的な考え方では、経営の安定性を

表す指標として次の4つを挙げている。

①株主資本比率=株主資本÷資産
②流動比率=流動資産÷流動負債
③当座比率=当座資産÷流動負債
④固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+株主資本)

また、マーケティングのアプローチ(方法論)で役に立つ

ものとして、2つの手法が紹介されている。

①QPSC
 QはQuality(クォリティ)、PはPrice(プライス)、
 SはService(サービス)、CはCost(コスト)であり、
 お客様はQPSの組み合わせで商品を買う

②AIDMA
 Attention(注意)・Interest(興味)・Desire(欲求)・
 Motive(欲求の高まり)・Action(行動)の頭文字を
 とったもので、人が商品やサービスを買うときには、
 このプロセスをたどって、買うといわれている。
 このプロセスのどこで途切れているのかを考え、
 それをどう解決するかが重要。

そして、最も大切にすべき、お客様第一とは幸せの順番の

ことであり、幸せの大きさのことではないことに注意。

最後に幸せになる従業員や株主が大きな幸せを得ること

ができることも少なくない。

この場合の従業員の幸せには、当然のことながら、

仕事を通じた自己実現ということも入ってくる。

そのときの、自己実現というのは、その人が持っている

能力を最大限に出すことである。

そして、そのために会社の方向付けをしっかりすることも

経営の大切な仕事である。

いままで、あまり経営ということに興味がなかったが、

この本を読むと、経営という仕事もいいものだと思う。

これから経営という視点を身に付けたいと思う人は

ぜひ読んでみることをオススメする。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 「経営」という独立した仕事がある/第1章 ビジョン・理念の確立と徹底/第2章 戦略立案/第3章 財務会計の経営的考え方/第4章 ファイナンス/第5章 マーケティング/第6章 人を動かす、組織を動かす/終章 経営の本質を考える

|

« 三浦展さんの『シンプル族の反乱』を読んでみた | トップページ | 小飼弾さんの『弾言』を読んでみた »

小宮一慶」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小宮一慶さんの『リーダーのための実践する経営』を読んでみた:

« 三浦展さんの『シンプル族の反乱』を読んでみた | トップページ | 小飼弾さんの『弾言』を読んでみた »