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2011年5月 3日 (火)

櫻井よしこさんの『憲法とはなにか』を読んでみた

櫻井さんの『憲法とはなにか』を読んでみた

 (5つが最高)

毎年5月3日の憲法記念日には、法律に携わっている者の

義務として憲法に関する本を読むようにしている。

憲法といえば、それはすなわち第九条の「戦争の放棄」の

問題とされ、「護憲」か「改憲」か、ということが話題にされる。

しかし、この本は日本国憲法が抱えている問題点が

第九条だけではなく、環境権や知る権利など国際的な

新しい権利についての考えが書かれていないことにも

現れていることを指摘している。

私は、法学部の出身でもなく、憲法に関して資格試験の

受験の際に勉強した程度だが、頑固な護憲派である。

理由は単純で、今の憲法が最高のものだとは考えて

いないが、それでも改悪されるくらいなら、平和憲法の

ままであり続けてもらいたいというものだ。

これに対し、櫻井さんはジャーナリストらしい切り口で

憲法について考えないできたことが日本をダメにして

しまったのではないかという問題意識のもと、憲法に

ついて考える際の素材を提供してくれている。

もちろん憲法の専門家ではないので、憲法学者とは

違った問題の論じ方になっている点はある。

しかし、「日常から見た憲法の問題点」は指摘されてる。

そして、何より憲法に目を向けさせようという姿勢は、

ジャーナリストとしても正しい姿勢であると感じる。

私もこの本を読んであらためて憲法について考えて

みたが、その前文も含めて、やはり世界に誇れる平和

憲法だと思う。

普段法律とは無縁だと考えている人も憲法記念日に

くらいぜひ、憲法の各条文を読んでみてはどうだろうか。

とりあえず、ここでは第九条のみ記載しておく。

 第九条 戦争の放棄、軍備及び交戦権の否認

 一項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際
平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力
による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決
する手段としては、永久にこれを放棄する。

 二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他
の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを
認めない。

この世界に類を見ない国家観が反映した憲法を

誇りに思う日本人はどれくらいいてくれるだろうか。

現在の国連がどのような自衛権を認めたとしても

まったく戦力を持つことが出来ないと定めたこの憲法。

恒久平和のために設立された国連の未来の理念を

大幅に先取りしていることは間違いない。

ただ、この憲法が認めがたいという人がいることも事実。

私のような護憲派も、ただ変えなければいいと考える

だけでなく、様々な人の憲法に関する考え方を知って、

実に迂遠な方法ではあるけれど、日々の研鑽を怠らず、

この国の先行きについて真剣に考えることから始めたい。

そして、この本は素材として、憲法記念日に読むのに

ふさわしい本であると思う。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 日本国憲法とはなにか/第2章 「時代遅れ」の現行憲法/第3章 まかり通る「憲法違反」/第4章 現行憲法で国が守れるか/第5章 第一歩にすぎない新ガイドライン/第6章 “諸悪の根源”内閣法制局の憲法解釈/第7章 今こそ「十七条憲法」「明治憲法」の精神に学ぶ/終章 二十一世紀の新憲法を創出せよ

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