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2011年5月29日 (日)

山田昌弘さんの『ワーキングプア時代』を読んでみた

山田さんの『ワーキングプア時代
底抜けセーフティーネットを再構築せよ』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、読んでいて正直なところ、胸が痛くなる。

それは日本の社会がこれほどまでに劣化して

しまったのかというような、他人事の感想を持つ

からではもちろんない。

私自身が、かつてはワーキングプアであったのであり、

今後も今の職を失えばワーキングプアになることは

目に見えているからである。

また、私がかつてあこがれた職業の多くが、

現在ではワーキングプアの人たちに占められている

という悲しい現実もある。

実際には、次のような高学歴のワーキングプアである。

①オーバードクター
 大学院博士課程修了者のことである
②非常勤司書・学芸員、学校非常勤講師
③獣医師、歯科医師
 中でも非常勤で働いている人は開業資金も貯まらない
④ピアノ教師など
 芸術系大学の卒業者

これらはいずれも、私が昔あこがれた職業なのである。

今でも大学院に通いたいと思うし、本が好きなので

司書はあこがれであったし、獣医になりたくて実際に

獣医学部を受験して浪人までした。

美術系の大学は才能がなかったので受験こそ

しなかったが、今でも美術館にはよく行く。

それが何と、いずれもワーキングプアになってしまう

可能性の高い職業として書かれている。

何だか自分の志向がワーキングプアに向かっている

ようで、悲しくなってくる。

今現在、ワーキングプアに苦しむ人は多いのだろう。

私は家族を食べさせるために、あこがれの職業に

見切りを付けて、今は企業の法務担当になっている。

しかし、年齢的に次の転職先は見つけにくい。

書類選考さえ通らず、面接に呼ばれることもない。

そんな日々に読むには、辛い本であった。

遺族年金の問題や高齢者の生活保障の問題など

学べることも多いが、雇用不安のない人が世の中の

動きを知るための本といったところだろうか。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 ここがおかしい社会保障(生活保護給付より低い最低賃金額-最低賃金の意味変化/壮年・親同居未婚者の今後-親による社会保障の限界/高学歴ワーキングプア-勉強が報われないという現実/年金保険料を払う専業主婦-年金負担の不公平/遺族年金を利用して一生楽に暮らす方法-遺族年金の矛盾/孫の年金保険料を払う年金受給者-国民年金の矛盾/高齢者の生活保障-拡大する高齢者の生活格差/雲の上の少子化対策-夫婦とも正社員前提の育児休業/十八歳で追い出される児童養護施設-若者の社会保障がない国)/第2部 社会保障制度の構造改革(ワーキングプア出現の意味-社会保障・福祉制度の前提の崩壊/ワーキングプア増大の原因と意味/ライフコースの不確実化/社会保障・福祉制度の構造転換を目指して)

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