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2011年6月25日 (土)

香山リカさんの『しがみつかない生き方』を読んでみた

香山さんの『しがみつかない生き方
「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、勝間和代さんのファンである私が

精神科医である香山さんの勝間批判を読みたくて

手にしたものである。

もちろん、この本自体は勝間批判を中心とした

ものではなく、全10章のうち最後の1章のみ

勝間さんの本の中に出てくる主張を批判する

形を取っているだけのものである。

しかし、ここではあえて香山さんの勝間さんに対する

批判を主に次の4点にまとめてみた。

①「がんばれば夢はかなう」と言うが、努力したくても、
 そもそもできない状況の人がいる。あるいは、
 努力をしても、すべての人が思ったとおりの結果に
 たどり着くわけではない。
②上手にわがままを言ってでも「最大の結果の発揮」
 ができれば良いと言うが、発揮できない人や
 競争に参加できない、あるいは脱落した人の存在を
 どのように考えているか明らかにされていない。
③「断る力」が重要だと言うが、断るほど仕事のない
 多くの人には、むしろ誰からも依頼がないときに
 自信を喪失したり自暴自棄になったりせずに
 静かに孤独や絶望に「耐える力」をどう高めるかを
 考えるべきなのではないのか。
④「私の成功は努力の結果」と思いたいあまりに、
 「失敗することなんてない、失敗する人は本人の
 せい」という強烈な否認のメカニズムが働き続けると
 その人を神経症などの病的な状態に追い込む原因
 となることがある。

これらの批判に続けて香山さんは、人生には最高も

最悪もないと続けて書いている。

『人生には最高もなければ、どうしようもない最悪も
なく、ただそこそこで、いろいろな人生があるだけ
なのではないか。だとしたら、目指すモデルや
生き方がどれくらい多様か、というのが、その社会が
生きやすいかどうか、健全であるかどうかの目安に
なると言えるはずである』

私は以前、勝間さんの『断る力』の紹介で次のように

批判的なことを書いた。

「勝間さんの基本的な姿勢とはどういうものか
というと、生産性重視、効率重視(経済合理性)
ということである。
 しかし、これは仕事そのものに適用することは
問題を生じないが、人間関係にあっては
まったく通用しないということを私は少ない
経験の中から学んできた。
 勝間さんは「断ること」をしないことが、
生産性向上を阻害し、成長を阻害し、
いかにストレスを溜めるかということを説明する。
 そして、どうやれば「断る力」を身につけ、
人に嫌われるのを恐れずに生産的な提言や
交渉を行う好循環をつくることが出来るかを
嬉々として語り続けるが、正直言って痛々しい。
 勝間さん個人は仕事を選んでスキルアップ
したかもしれないが、組織の中では必ず
勝間さんが断った仕事をした人がいるはずなのだ」

今、この『しがみつかない生き方』全体を読んでみて

弱者からの視点が足りなかったことに気付く。

しかし、その弱者(あえて書くが)を擁護しすぎて、

努力する人の足を引っ張るべきではない。

弱者が本人の努力不足でなく、不運である場合が

あるように、成功者が幸運に恵まれただけでなく、

大変な努力の結果であることもあるだろう。

少しずるいが、私なりの結論は出ている。

それは勝間さんと香山さんの間にある、

努力できる人は努力すればいいじゃないか

というものである。

とりあえず、病気にならないくらいの努力は

あってもいいのではないだろうか。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 ほしいのは「ふつうの幸せ」/第1章 恋愛にすべてを捧げない/第2章 自慢・自己PRをしない/第3章 すぐに白黒つけない/第4章 老・病・死で落ち込まない/第5章 すぐに水に流さない/第6章 仕事に夢をもとめない/第7章 子どもにしがみつかない/第8章 お金にしがみつかない/第9章 生まれた意味を問わない/第10章 “勝間和代”を目指さない

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