小宮一慶さんの『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』を読んでみた
小宮さんの『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』を読んでみた
(5つが最高)
この本は、小宮さん流の頭をよくする読書法が
書かれた読みごたえのある、いい本だと思う。
まず、読書の技術というのは、「速さ」によって
区別されるものではなく、「目的」によって使い
分けられるとしている。
そして、その目的に応じた小宮さん流の五つの
読書法は、次のとおり。
1.速読
求める情報を探すために、要点を素早く
把握するための読み方。
2.通読レベル1
最初から最後までふつうに読む読み方。
3.通読レベル2
最初から最後まで、論点を整理し、
考えながら読んでいく読み方。
4.熟読
注や参考文献を参照しながら、
きっちり理解するために読む読み方。
5.重読
生き方などに関する座右の書として、
何度も繰り返し読む読み方。
具体的には、速読は、ポイントをおさえて、
自分で論点や重要事項を把握していけるか。
注目するのは、次の6つが中心になる。
1.目次
2.見出し
3.本文の太字
4.各章・各項の冒頭
5.はじめに・あとがき
6.データ・数字・図表・固有名詞
次に、通読レベル1は、最初から最後まで、
ふつうに読んで、読書を楽しんだり、
ある一定の知識を得ることを目的にする。
一方、通読レベル2は、最初から最後まで、
論点を整理し、考えながら勉強を目的にする。
ロジックを追えるように、仮説を立てて読む。
熟読は、自分の専門分野や興味のある分野の
ものを必要なところだけ、多くのことと関連づけ
ながら、きっちり論理立てて読んでいく。
リファレンスを参照しながら、きっちり理解する
ために読む。
重読は、「意味」を得るだけの読書ではなく、
「意識」を高めることを目的にする。
そして、小宮さんに言わせると、おおよそ30時間で、
だいたいのことがある一定レベル(専門家レベル)に
達することができるということです。
そのためには、まずその分野の第一人者が書いた
入門書から入り、専門書を熟読して理解できたら、
また入門書を読むことが大事なノウハウであると
いうことだ。
また、この本では、小宮さんがお勧め本を具体的に
取り上げながら丁寧に解説してくれているので、
ビジネスマンにとっては良い指針になると思う。
ぜひ、専門家レベルを目指して、30時間頑張りたい。
【参考文献】
・経済
『東大生が書いたやさしい経済の教科書』 インデックスコミュニケーションズ
『容疑者ケインズ』 小島寛之 プレジデント社
『バフェットの教訓』 メアリー・バフェット 徳間書店
『ミクロ経済学入門』 奥野正寛 日経文庫
『マクロ経済学入門』 中谷巌 日経文庫
『経済論戦は甦る』 竹森俊平 東洋経済新報社
『1997年 世界を変えた金融危機』 竹森俊平 朝日新書
『スティグリッツ入門経済学』 東洋経済新報社
・マーケティング
『サービスの底力!』 相澤賢二 PHP研究所
『〈旭山動物園〉革命』 小菅正夫 角川oneテーマ21
『一回のお客を一生の顧客にする法』 カール・スウェル他 ダイヤモンド社
『ノードストローム・ウェイ』 ロバート・スペクター他 日経ビジネス人文庫
『村田昭治のマーケティング・ハート』 プレジデント社
『マーケティングマネジメント』 フィリップ・コトラー プレジデント社
『新版MBAマーケティング』 グロービス・マネジメント・インスティチュート ダイヤモンド社
・経営
『商売の原点』 鈴木敏文 講談社
『経営の小さなヒント』 浅野喜起 日本経済新聞社
『戦略の本質』 野中郁次郎他 日経ビジネス人文庫
『巨象も踊る』 ルイス・ガースナー 日本経済新聞社
『ウィニング 勝利の経営』 ジャック・ウェルチ 日本経済新聞社
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 マックス・ウェーバー 岩波文庫
『会社法入門』 神田秀樹 岩波新書
・会計
『稲盛和夫の実学』 日経ビジネス人文庫
『アメーバ経営』 稲盛和夫 日本経済新聞社
『会計学入門』 桜井久勝 日経文庫
『図解 会計のしくみ』 波光史成 東洋経済新報社
『監査論テキスト』 山浦久司 中央経済社
・ヒューマンリソース・マネジメント
『カリスマ体育教師の常勝教育』 原田隆史 日経BP社
『駆け出しマネジャー アレックス リーダーシップを学ぶ』
マックス・ランズバーグ ダイヤモンド社
『カモメになったペンギン』 ジョン・P・コッター他 ダイヤモンド社
『仕事の裏切り』 ジョアン・キウーラ 翔泳社
『9つの性格』 鈴木秀子 PHP文庫
『完全なる経営』 アブラハム・マズロー 日本経済新聞社
・生き方
『菜根譚』 洪自誠 ディスカヴァー
『実践経営哲学』 松下幸之助 PHP文庫
『ナポレオン・ヒルの巨富を築く13の条件』 きこ書房
・小宮さんの私的なお勧め
『最後の授業』 ランディ・パウシュ ランダムハウス講談社
『「残業ゼロ」の人生力』 吉越浩一郎 日本能率協会マネジメントセンター
『楊家将』 北方謙三 PHP文庫
『坂の上の雲』 司馬遼太郎 文春文庫
『50イングリッシュ』 サム・パク ダイヤモンド社
【目次】(「BOOK」データベースより)
速読/通読レベル1/通読レベル2/熟読/重読/読書力を高める八つのポイント/本書で紹介した小宮流読書法別ビジネスマンのための必読書60
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