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2011年7月 6日 (水)

リーアンダー・ケイニーさんの『スティーブ・ジョブズの流儀』を読んでみた

リーアンダー・ケイニーさんの『スティーブ・ジョブズの流儀』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、スティーブ・ジョブズの事業哲学を詳細に

分析し、その生き様を余すところなく活字にしている。

ジョブズ関連の本を読むのはこれが3冊目だが、

その中では最も穏やかなジョブズが描かれていて

好感が持てるものであった。

ますます、iPhoneが欲しくなってしまう1冊である。

そして、こんなことはもう誰でも知っていることなの

だろうが、私が知らなくて妙に心に残ったのは

次のようなジョブズの生い立ち。

『スティーブ・ジョブズは1955年2月、未婚の大学
院生カップルの子としてサンフランシスコで生を受け、
生後1週間もたたないうちに養子に出された』

また、アップルにカンバックしてからのジョブズが

天才や狂気ということからは無縁の経営者として

描かれていることにも納得がいく。

もちろん、デザインやイノベーションへの彼らしい

こだわりについては言うまでもないことだけれど、

使いやすさやシンプルさの追求がアップル製品の

コアメッセージだということはよく分かる。

見た目をスマートにすればよいというようなことではなく

目に見えない部分の基盤さえもスマートにしようという

こだわりが、結局のところ、いかに使いやすくするか

というユーザー目線の機能面をとことん極めた独特の

デザインにつながっていく。

このあたりの感覚はジョブズの流儀としか言い表せない。

デザインとは、何よりも機能そのものだというメッセージ。

さらに、すべてが完璧でなければ納得できないという

ジョブズのこだわりがアップルを支えていることは

間違いがない。

アップルのパソコンがレゴブロックと同じ材質のボディー

だった時代もあったことなど興味深い話も満載である。

ジョブズやアップルに興味のある人には特に

おススメの1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 フォーカス-「ノー」が救ったアップル/第2章 独裁-アップルのワンマン・フォーカスグループ/第3章 完全主義-プロダクトデザイン、卓越性の追求/第4章 エリート主義-Aプレーヤー以外の能なしは去れ/第5章 情熱-宇宙をへこませる/第6章 発明欲-イノベーションはどこからもたらされるのか/第7章 ケーススタディ-iPod誕生の経緯/第8章 トータルコントロール-一から十まで

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