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2011年8月20日 (土)

ハロルド・ジェニーンさんの『プロフェッショナルマネジャー・ノート 超訳・速習・図解』を読んでみた

ハロルド・ジェニーンさんの
『プロフェッショナルマネジャー・ノート
超訳・速習・図解』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、ユニクロの柳井正さんが経営の教科書として

推薦している『プロフェッショナルマネジャー』の要約本に

柳井さんの解説を付けたものである。

柳井さんがジェニーンさんをお手本としているのは

失敗を恐れてはいけないという、とにかくやる姿勢が

共通しているだけでなく、失敗に真正面から向き合って

こそプロフェッショナルというところであろう。

この本の特徴は、何と言っても分かりやすいところ。

『プロフェッショナルマネジャー』から特に重要なフレーズ

を1ページに大きく書き出して、次に解説的な文章を

つないでいく構成。

その中でも気になったのは次のようなフレーズ。

『もし、諸君がビジネスで成功したかったら、自分が
属する場所で上位の20%のグループに入ることが
求められる!』

『「見解の相違」というものは、組織にとって本当の
害にはならない!』

他にも刺激的なフレーズが並び、『プロフェッショナル

マネジャー』を読んでいない人でも楽しめる。

また、特にまとまっていておススメなのが、ジェニーンの

遺した核心をついた経営についての個人的意見は

次のとおり。

・物事を行うには会社の機構を通して近道せずに
 やらなければならない。しかし、ルールにしたがって
 考える必要はない。想像力を閉じ込めてはいけない
・本来の自分でないもののフリをするな。
 自己顕示欲のための旅行、社内政治その他、
 真の自分でない役を演じることを避けよ
・紙に書かれた事実は人々から直接伝えられる事実と
 同一でないと銘記せよ。事実そのものと同じくらい
 重要なのは、事実を伝える人の信頼度だ
・本当に重要なことは自分で発見しなくてはならない
・組織の中の良い連中はマネジャーから質問される
 のを待ち受けている。そこから初めて、両者は一緒に
 前進することができる
・物事の核心を突く質問をされるのを嫌がる人間は
 インチキな人間に決まっている。そして、インチキな
 人間を見分けて厄介払いするのはマネジャーの仕事だ
・どんな質問についても、答えや解決法を聞かれも
 しないのに教えてくれる者はいない
・どんなにきわどい決定も、マネジャーのみが行わなく
 てはならない。その決定は状況に関する事実に
 基づいていなければならない。責任者であるからには、
 正しかったり間違ったりする権利があるが、それは
 マネジャー本人でなければならない。そして、他の誰か
 に決定や命令を代行させる権利はない

個人的には『プロフェッショナルマネジャー』以上に

刺激を受けた1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 セオリーだけでは経営なんかできない/第2章 経営の秘訣/第3章 大不況の中で手に入れた金銭以外の報酬/第4章 2つの組織/第5章 経営者の条件/第6章 リーダーシップ/第7章 セグゼクティブの机/第8章 最悪の病-エゴチスム/第9章 数字が意味するもの/第10章 企業家精神

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