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2011年9月26日 (月)

勝間和代さんの『高学歴でも失敗する人、学歴なしでも成功する人』を読んでみた

勝間さんの『高学歴でも失敗する人、
学歴なしでも成功する人』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、「頭がいい」といわれている人たちを

アカデミック・スマートとストリート・スマートに分け、

ストリート・スマート力を持っていないアカデミック・

スマートだけの人は淘汰されていくとしている。

確かに学歴だけ高くて使えない人間というのは

多いが、学歴なしなのに使える人間というのは

そんなにも数が多いものなのだろうか。

ストリート・スマート力を持っているなら、どうにか

してアカデミック・スマートも身に付けるのではない

だろうか。

ただ、私の今回のこの本の楽しみ方は「学歴」

などというところにはなく、次のような箇所であった。

『多くの日本人は、数字と数字を組み合わせた瞬間に
頭がフリーズしてしまって、議論にならなくなってしまう
のです。インフレになると金利が上がって国債の支払い
が滞るという論もよくありますが、インフレになっても、
金利を上回って税収が上がれば、滞ることはありません』

勝間さんがよく言っているようにインフレを引き起こす

ことができるとしても、ではどのようにして税収を増やす

のかということは、まったく分からないままである。

逆に言えば、税収を増やす方策があるならインフレは

必要ない気がするし、インフレにすることで税収が

必ず増えるなどということが言えるとは思えない。

この本は、別に経済について論じた本ではないので

このことについて詳しく書いていないからといって

どうということはないが、もし勝間さんが「多くの日本人

は、数字と数字を組み合わせた瞬間に頭がフリーズ

してしまって、議論にならなくなってしまう」から説明

などいらないのだと考えているとするなら、悲しむ

べきことである。

勝間さんには、これからもフリーズしそうになる頭を

無理やりにでも揺さぶってもらいたいものである。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 頭がいい生き方のすすめ(ストリート・スマート/マッキンゼーの入社試験で見られていることは ほか)/1章 頭がいい人の7つの習慣(ものを概念化する癖がある/切れ味のいい「オッカムのカミソリ」を持っている ほか)/2章 頭がいい人の7つのスキル(決して情報を鵜呑みにしない/例外処理が得意 ほか)/3章 新しい考え方をもたらす7つの視点(知的な継続した興味/クリティカル・シンキング ほか)/4章 頭をよくする7つの方法(知識・教養を楽しみながら習得し続ける/「概念のボキャブラリー」を増やす ほか)

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2011年9月10日 (土)

向井雅明さんの『ラカン対ラカン』を読んでみた

向井さんの『ラカン対ラカン』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、1988年に出版されたラカンの解説書である。

フロイトに帰れといったラカンが難解な理由の一つは、

理論が時代によって変り、ある時期の概念に沿って

別の時期の論文を読むと、辻棲が合わなくなるからだ

と向井さんは書いているが、そもそもフロイト自身が

私たちの意識できない世界について理論を構築して

いるため、ついていけない難解さがある。

ラカンと言えば私としては『エクリ』が代表作だと思うが

この本では『セミネール』や『フロイト草稿』を中心に

ラカンを論じている。

私はかつてラカンについて次のように書いた。

『精神分析という世界において、フロイトの思想的な
後継者として最も有名な名前といえばジャック・ラカン
以外にはないであろう。
 しかし、その作品を正しく理解している人は本人を
含めても世界中で数えるほどしかいないだろうと
思われる。
 それほどラカンの作品は難解であるとされているが、
では一般の読書人が、そのように難しい作品を手に
取る意味があるのだろうかという疑問が当然湧いてくる。
 結論は、読まなくともなんら問題はないが、読んで
面白いと思えればそれほど幸せなことはないという
ことであろうか(理解できたという優越感?)。』

そして、私はラカンを読まなくても、他の思想家の著作を

読めば、もっと簡単に同様の理論が手にできると書いた。

しかし、最近になってフロイトの理論には正当性がない

という本を多く読むにつれ、昔読んだフロイトがやっぱり

私が感じていたように間違った理論家であったのだと

安心するとともに、そこにあった問題意識自体も間違って

いたのだろうかという疑問が湧いてきた。

そこで、フロイトやラカンをもう一度読んでみようかという

気になったのである。

読まなくても問題はないとした思想家の本の解説書を

読む理由としてはなんとも屈折しているが、この本は

そういった屈折した欲求に充分に応えてくれる。

もちろん、ラカンに素直に向き合うための解説書としても

一級品である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部(鏡と時間/隠喩、換喩/欲望)
第2部(精神分析の倫理/同一化と対象(a)/精神分析の四つの基本概念)

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2011年9月 7日 (水)

清涼院流水さんの『成功学キャラ教授』を読んでみた

清涼院さんの『成功学キャラ教授』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、水野俊哉さんの『成功本50冊「勝ち抜け」

案内』で紹介されていたので読んでみたのだが、

とにかく読み物としては面白くない。

この本を繰り返し読むと必ず成功できるという

著者の気持ちが理解できない。

宣伝にしても、もっときちんとした内容の本を

書くべきだろう。

成功本のパロディとしても笑うことができない。

絶対成功法
①あらゆる他人を無条件で肯定すること
②成功を定義すること
③プラスとマイナスの波を読むこと
④プラスをシコウ(思考・志向・嗜好など)すること
⑤言われたことを、すぐに、ちゃんとやる
⑥スーパーマンに変身すること
⑦タイム・イズ・マネー(時間はお金で買える)
⑧魔法のコトバでQ&A(こういうゲームだと思う)
⑨シン(心)とシン(身)を管理する選択
⑩ハイエンド・リターン成功法

どこかで読んだことがあるだけでなく、中身が薄く

分かりにくくなっているものまである。

まあ、清涼院さんのファン向けの1冊なのでしょう。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1講 成功法を学ぶ基本ルール/第2講 今すぐ成功する唯一の方法/第3講 プラスとマイナス成功テスト/第4講 必ず使える史上最強の成功法/第5講 成功法を最大限に活かす方法/第6講 スーパーマンに変身する方法/第7講 タイム・イズ・マネー成功法/第8講 魔法のコトバでQ&A成功法/第9講 シンカンセンで成功チェック/第10講 ハイエンド・リターン成功法

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