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2011年10月11日 (火)

柳井正さんの『成功は一日で捨て去れ』を読んでみた

柳井さんの『成功は一日で捨て去れを読んでみた

 (5つが最高)

この本は、ユニクロの柳井さんの『一勝九敗』に

続く2冊目の本である。

前著は、大成功を収めたユニクロも実際のところは

一勝九敗というくらい、失敗ばかりであったという話が

失敗を次の成功に生かして単なる失敗に終わらせて

いない柳井さんのユニクロの凄さを伝えていたが、

今回はさらに上を行くための方法論だ。

私たちはユニクロの社員でない限り、外側から

成功したユニクロを見るだけで、そこにある成功を

捨て去ってまで変化を志向していることを感じない。

しかし、ユニクロ内部では確実に変化が生じている

のであり、それを知らない私たちは時々流れてくる

ユニクロ関連のニュースを驚きをもって受け止める

くらいがいいところである。

フリースの愛用者としてはそれでいいのだろうが、

ビジネスマンとしてはユニクロの成功の秘密には

とても興味があるし、この本はそのプロセスから

成功後の戦略までを見せてくれる面白さがある。

一企業の話という以上に楽しめる箇所満載である。

ただ、この本で最も興味深かったのはP102からの

「週4日のノー残業デー」という話であった。

私はてっきり、柳井さんを仕事中毒の猛烈社長かと

思っていたが、本当にデキル人というのは考え方も

スマートなものなのだ。

ノー残業デーをCSR活動と位置づけ、夜遅くまで

仕事をしている社員を見ると効率が落ちていると

考えるあたり、新しいリーダー像にふさわしい。

相変わらず、60歳から65歳で経営の第一線から

引退し、投資家として一生を送るつもりでいると

前著を引いて語っているが、まだまだ若々しいし

これからの日本を支える経営者を育てる意味でも

もう少し第一線で頑張っていただき人である。

最後に巻末にある、FAST RETAILING WAY

(FRグループ企業理念)を書いておくと次のとおり。

ステートメント ─ Statement

 服を変え、常識を変え、世界を変えていく

ファーストリテイリンググループのミッション ─ Mission

・本当に良い服、今までにない新しい価値を持つ服を
 創造し、世界中のあらゆる人々に、良い服を着る喜び、
 幸せ、満足を提供します
・独自の企業活動を通じて人々の暮らしの充実に貢献し、
 社会との調和ある発展を目指します

私たちの価値観 ─ Value

・お客様の立場に立脚
・革新と挑戦
・個の尊重、会社と個人の成長
・正しさへのこだわり

私の行動規範 ─ Principle

・お客様のために、あらゆる活動を行います
・卓越性を追求し、最高水準を目指します
・多様性を活かし、チームワークによって
 高い成果を上げます
・何事もスピーディに実行します
・現場・現物・現実に基づき、リアルな
 ビジネス活動を行います
・高い倫理観を持った地球市民として行動します

別に私はユニクロの宣伝がしたいわけではない。

ただ、自分が所属している会社のステートメント等と

比較してみると、やはり視点にぶれがなく、

良くできていると思う。

成長する企業は、こういう点でこそ、ぬかりがない。

ユニクロの服を1着も持っていない人にも

おススメの1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 安定志向という病(玉塚新体制へ託した成長/3年ぶりの社長復帰 ほか)/第2章 「第二創業」の悪戦苦闘(なぜ再度、社長をやろうと思ったか/経営者を育てるのは難しい ほか)/第3章 「成功」は捨て去れ(再強化・再成長のための3つのエンジン/素材を生かした商品開発 ほか)/第4章 世界を相手に戦うために(ロッテと組んだ韓国への出店/成長が見込めるアジア市場 ほか)/第5章 次世代の経営者へ(H&M襲来は大歓迎/子会社3社統合は再生の第一歩 ほか)

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