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2012年1月26日 (木)

金菱清さんの『体感する社会学』を読んでみた

金菱さんの『体感する社会学』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、社会学という学問を通して世の中のウソ・

ホントを疑うことを身につけようという新感覚テキスト。

基本的には社会学者の難しい理論などの紹介はせず

常識から入って、その裏の意味を探ることによって、

社会の姿をもう一度見直すという造りになっている。

細かな問題に対する答えを、すぐには提示せずに

読み進めていかないと、どこに答えが書いてあるか

分からないという構造は悪くないと思うが、欄外の

イラストに答えがあると勘違いしていろいろと探した

挙げ句、答えが見つからないままに消化不良気味で

読み進めた私としては、事前にもう少し説明があっても

良いように感じた。

私は社会学系の本をかなり読んできているので、

すでに知っている考え方もあったが、常識を疑うという

姿勢は、日常を抜け出す感覚があってとても面白い。

これが学問として誰でも触れることができる形である

とするなら、もっと幅広い世界が形成されるのでは

ないかと思う。

自殺者が毎年3万人以上というこの日本の現状は

明らかに異常だと思えるが、それを社会学的に

「社会的事実としての自殺」として捉える視点は

とても貴重なものである。

そして、社会的に解決が図られれば、なお良い。

就職できない若者の多くが能力不足でないように

自殺する人々の多くが能力不足なのではない。

社会が病んでいるときに人々は何をすべきなのか。

常識を疑う社会学とは、実は厳しい問を私たちに

問い続けるものなのかもしれない。

それは他の人もそうしているからというような、

怠惰な姿勢を許さない本当の問題との向き合い方を

私たちに考えさせるものでもある。

面白いだけの入門書ではない、体感することを強いる

興味深い1冊である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
脱常識-社会学って何?/性-男と女の解剖学/悪夢-意図せざる結果/予言-予言の自己実現/魔力-ラベリング/葛藤-ダブル・バインド/演技-役割演技/家-食・結婚・家族/受苦-環境問題と公共性/倫理-自己決定性/法-国・ことば・貨幣/生-死んだつもりせ本気に生きてみる

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