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2012年1月 2日 (月)

古賀茂明さんの『官僚の責任』を読んでみた

古賀さんの『官僚の責任』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、「霞が関は人材の墓場」と言ってはばから

ない改革派の急先鋒であった古賀さんの本である。

企業の法務担当者としては、真面目に働く法務局の

職員や労働局の職員くらいしか、役所の人が頭に

浮かばないため、官僚の実態というものがどんな

ものなのか、この本を読むまでは、ほとんど分から

なかったというのが実際のところである。

中でも、最もショックだったのが、P137にあった、

『「不夜城」と呼ばれるほんとうの理由』のくだり。

官僚の仕事は成果が測りにくいため、それを評価

する基準の一つが「省のために副産物をつくる」

という天下り先の団体作りであることはよく耳に

することである。

しかし、もう一つの目に見える基準が「労働時間」で

あり、この実態が実は外部との打ち合わせと称して、

酒を飲みに出かけ、夜9時か10時頃にまた戻って

効率の悪い仕事をしているということは、まったく

知らなかった。

公務員といえば、何かと悪口を言われ、優秀な人に

仕事が偏る傾向にあるので、どうしても仕事ができる

人ほど、残業続きで大変なんだろうと思っていた私と

しては、何だか騙されたような気分。

他にも、次から次に官僚の悪いところが書き連ねられ

ており、これがこの国のことではなく、ある大企業の話

なら、どれだけ面白いかと思いながらも、これが官僚の

実態なのかと、あきれ果ててしまった。

この本の「著者略歴」だけしか著者について知識がない

人がいたとするなら、このような真っ当なことを言って

しまって官僚を辞めさせられないのかと、とにかく心配に

なる内容である。

ただ、最後のページに「あとがきを書き終えたあとで」

という記載があり、そこには退職勧奨の通告を受け、

2011年の7月15日が退職期日であるとなっている。

ご存知の人も多いと思うが、このあともいろいろとあり、

実際には9月26日に依願退官となったようである。

私が思うに、日本の不幸は、このような人を官僚に

残せないことではない。

もし残したとしても、仕事を与えないのであれば、

それも税金の無駄遣いであるからだ。

日本のほんとうの不幸は、このような人が本を書き

自分が属してきた官僚という制度を批判しなければ

ならないことであり、その批判される側に自浄能力が

まったくないことである。

とにかく、この本を読むと、他人事みたいに言って

ないで、自分も行動しなければならないと思うはず

である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 「政治主導」が招いた未曾有の危機(早まった日本崩壊のカウントダウン/テレビドラマ程度の対応策すら実行できなかった政府 ほか)/第2章 官僚たちよ、いいかげんにしろ(発送電の分離は十五年前からの課題だった/原発事故の一因は経産省の不作為にあり ほか)/第3章 官僚はなぜ堕落するのか(改革派から守旧派へ転じた経産省/規制を守ることが使命という「気分」 ほか)/第4章 待ったなしの公務員制度改革(増税しなければ国は破綻するという脅し/官僚一人のリストラで失業者五人が救われる ほか)/第5章 バラマキはやめ、増税ではなく成長に命を賭けよ(ちょっとかわいそうな人は救わない/年金支給は八十歳から? ほか)

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