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2012年2月26日 (日)

橘由子さんの『ほんとうに、このままでいいの?』を読んでみた

橘さんの『ほんとうに、このままでいいの?
セックスレスと夫婦の関係』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、セックスレスの夫婦ということについて

実に真面目に女性側からアプローチした本である。

普段は女性の書く文章を敬遠している私だが、

やはりこの手の話題では知りたいのは女性からの

コメントである。

『「生物学的にいって愛は四年で終わるものだから、
離婚も不倫も当たり前」と言われて「はいそうですか、
それじゃ」と気軽に自分の欲望を優先させるなんて
現実では考えられない。そうだ、飽きたくらいじゃ
離婚などできるはずがないんだ。それはわかって
いるのだけど、やっぱりこのままじゃいけないような
気がするし・・・・・・そんな煮え切らないことをあれこれ
思い悩んでいる人が、この国にはさぞかしたくさん
いるんだろうね』

『私は「予防」「練習」の甲斐もなくセックスレスになって
しまったカップルがとるべき道(というより、とれる道、
というほうが正しいだろう)は、本当はふたつしかない
と思っている。
ひとつはセックスの相手を現在の配偶者以外に求める。
あとひとつは、人生からセックスそのものを排除する。
このふたつだ。
前者の具体的な方法は「不倫」あるいは「離婚」。
後者はたとえば「昇華」しながら「諦観」する。
つまり性を超越して生きる。
夫婦がセックスレスの状態になった以上、もう性的には
ほとんど修復不可能であるから、それを大前提にして
解決の道を探れば、これまでとはまたちがった景色が
見えてくるのではないだろうか。努力さえすれば何も
かも満足のいく夫婦関係がもてるはずだ、というのは、
おそらく幻想にすぎない』

しかし、このことは実は性に限ったことではない。

私たちは様々なことに幻想を抱いて生きている。

そして、努力さえすれば何もかも満足のいくことなど

例外的なことであると知っている。

それでも人は努力し、悩むものなのである。

『こうして悩んだ結果、あるいは生物学的な自然に
反して、再び夫婦のエロスが燃え上がるかもしれない。
しかし、不幸にしてそうはならなかったとき、人は
おそらく深い諦観を経験するだろう。そしてそこがまた
新たな出発点になるはずだ』

人は何度でも出発する。

本当に嫌になるくらい何度でも。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 今なぜ、セックスレスが問題なのか/第1章 配偶者に欲情しなくなったら/第2章 セックスレスって何だろう/第3章 百年の恋がさめるとき/第4章 出産とセックスレス/第5章 家族の宿命/第6章 欲情消滅のメカニズム/第7章 ころばぬ先の杖/第8章 いよいよとなったら

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