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2012年3月27日 (火)

太田創(オオタツクル)さんの『ETF投資入門』を読んでみた

太田さんの『ETF投資入門
上場投信・徹底活用ガイド』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、「短期(デイトレード)」でも「長期(バイ&

ホールド)」でも使え、「売り(ショート)」にも「買い

(ロング)」にも対応できるETF(上場投資信託)の

ことが分かる入門書である。

たしかに、ETFについて基本的なことは大体

この一冊で理解できると思う。

けれども、それ以上に踏み込んだ内容ではない。

ETFは手数料が安く、仕組みが理解しやすい商品で

代表的な指数に連動した運用を目指すもので、

値動きも理解しやすい。

しかも、個別株式と違い倒産などの危険もない。

運用に加えたい商品ではあるが、この本にある

「具体的な投資法」だけでは心もとない。

ちなみに、「必殺!ヒラメ戦術+ドルコスト平均法」

として紹介されている投資法は、まずはドルコスト

平均法で毎月決まった金額を購入し、後は年に

数回起こりうる大幅な下落局面をヒラメのように

じっと待って購入単価を下げるというもの。

ただ、この方法は下落局面から必ず運用期間内に

回復するということが前提であり、日本株のような

長期の下落局面が続く相場には、あまり向いて

いないように思う。

もちろん、そこらへんのことは事前に調べて投資を

しろということで、各種指標の見方なども紹介されて

いるわけだが、常に正しい判断ができるわけでは

ないし、そもそも未来のことは誰にもわからない。

私もインデックスファンドを積み立てているので

戦略としては十分理解できるが、本にするからには

さらにもう一歩踏み込んだ解説が欲しいところである。

内容的にはETFそのものをこれから勉強したいという

人向けの1冊。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 ETF(上場投信)とは何か(なぜいま、ETFが注目されるのか?/ETFの仕組みと市場規模/ETFと投資信託の違い/パッシブ運用かアクティブ運用か/ETFが生まれた歴史的背景)/第2章 拡大する市場-21世紀はETFの時代(日本で上場されているETFと上場予定のETF/日本で販売されている海外ETF/世界の資産運用会社のETF戦略)/第3章 ETFの具体的な投資法(トレーディング/ドルコスト平均法/信用取引/リスク管理の重要性/ETFによる国際分散投資ポートフォリオ組成/必殺!ヒラメ戦術+ドルコスト平均法/ディフェンシブ・ポートフォリオの構築)/第4章 ETF投資とマクロ経済(マクロ経済動向の見方/主要な経済指標を知る/商品(コモディティOの価格動向もチェック)/第5章 ETF投資の心理学(メンタル・コントロールの重要性/投資成果は感情のコントロールで決まる/メンタル・リスクを回避せよ/投資家の性格別投資法/ETFは倒産しない)

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金融・経済」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

投稿: 株とETF | 2012年1月10日 (火) 09時35分

コメント有難うございます。『株初心者入門ガイド』見させていただきました。また遊びに来てください!

投稿: ぶんてつ | 2012年1月11日 (水) 00時18分

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