中原圭介さんの『お金の神様』を読んでみた
中原さんの『お金の神様 資産を守る、
投資で儲ける!』を読んでみた
(5つが最高)
この本は、資産運用や経済に関する質問に答えた
雑誌連載のものに「検証コラム」を加えた本です。
中原さん自身は雑誌掲載時から株式の銘柄を出す
ときも、「なぜそれを選ぶのか」という考え方を伝える
ほうに重点を置いたと書いているが、やはり読む
ほうからすると、古さを感じることは仕方がない
ところだろう。
副題にもある「投資で儲ける」ということに関しては
いわゆる「楽して儲ける」ための本ではなく、真面目
に働いて収入を得ることを前提としたうえで、
「資産を守る」ための慎重な投資をすすめている。
ただ、何と言っても中原さんの魅力は株式の推奨
銘柄の的確性にあるというのが私の感想である。
もちろん、その銘柄を推奨するに至るプロセスや
経済に対する考え方も、エコノミストの中では
しっかりしていて信頼にたるものである。
たとえば、章のタイトルになっているような「保険は
掛け捨てで十分」とか「住宅ローンは借りるな」など
についても、結婚して子供がいたりすると必ずしも
経済合理性だけに基づいて判断できるわけでは
ないので、全ての人に共通するわけではないし、
中原さん自身もそんなことは主張していない。
全体としては、とてもよくまとまっており、
先見性に富んだ、良い内容の本だと思う。
【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 保険は掛け捨てで十分!(マンションの「買い時」はいつ?/「景気の底打ち」宣言を信じていい? ほか)/第2章 REITビジネスは終わった!(企業年金って、ちゃんと出るの?/もっとも大きく損した経験は? ほか)/第3章 住宅ローンは借りるな!(戦争が起きたら、何が買われる?/尊敬する投資家は? ほか)/第4章 毎月分配型は世界の非常識!(高成長を続ける中国に死角はない?/絶対に買ってはいけない銘柄は? ほか)/第5章 頭と尻尾はくれてやれ!(ギリシャ危機は誰の責任?/外国人はなぜ安値で日本株を売るの? ほか)
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