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2015年9月15日 (火)

橘玲さんの『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 2015』を読んでみた

 (5つが最高)

2002年12月に発売された旧版の2015年版。

旧版は、①「資産運用論」で金融資産や不動産・

生命保険について語り、②「マイクロ法人論」で

個人と法人の2つの人格を使い分ける技術を

提唱し、③「PT論」として永遠の旅行者(Perpetual

Traveler)と呼ばれる行き方を紹介していました。

新版は、初めに「黄金の羽根」ができるまでを

追加し、旧版を出版した当時の著者自身について

書かれています。

旧版以外にも、著者の作品を読んできた身として

そこらへんの事情と、その当時の出版業界の事情

などは、とても面白く読めます。

また、旧版の①と②に対応する部分には、「追記」

として現在でも通用する「ルール」や「常識」である

のかどうかについて、検証がされています。

③については、今回は日本がグローバル化された

こともあって、削除されています。

前回、旧版を読んだときはロバート・キヨサキさんの

『金持ち父さん』シリーズとの比較から、日本の法律

や税制などに合わせてはあるが、それほど内容に

違いがあるとは感じなかったが、今回新版を読んで

①②に書かれていたことが『金持ち父さん』よりも

さらに具体的で、資産運用などの指針としては明確な

ものとなるような印象を受けた。

「チャートで未来は予測できない」とか「短期投資は

最高のギャンブルである」なんて、今の自分を諌める

には、これほど厳しい言葉はないように思える。

この本を読むと、もう資産運用の方法には、ほとんど

答えが出ていることを教えられる、良い本である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
「黄金の羽根」ができるまで/1 人生を最適設計する資産運用の知識(世界にひとつしかないお金持ちの方程式/誰も知らない資産運用の常識/不動産の呪縛を解き放つ法則/生命保険は損をすることに意味がある/見えない「貧困化」が拡がっている)/2 人生を最適設計するマイクロ法人の知識(国家に惜しみなく奪われるひとびと/「個人」と「法人」、ふたつの人格を使いこなす/マイクロ法人で人生が変わる/不可能を可能にする奇跡のファイナンス/税金について知りたいほんとうのこと/税務調査の裏と表)/3 人生を最適設計する働き方(クリエイティブクラスとマックジョブ)

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