2012年2月16日 (木)

小宮一慶さんの『コンサルタントの仕事力』を読んでみた

小宮さんの『コンサルタントの仕事力』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、コンサルティング力は、およそどんな職種の

人にも必要なものであるということで、ベテランコンサル

タントの小宮さんがこれまでにその著書の中で語って

きたことを上手くまとめてくれている本である。

まず、コンサルティング力に必要な6つのスキルは次の

とおり。

1.話を聞く
2.理解する
3.関連づける
4.話す力
5.書く力
6.説得する力

そして、一歩先を行くためのコツは、次のとおり。

1.自分の専門分野を勉強する
2.本質を勉強する
3.本を読んで原理原則を知り論理的思考力を高める
4.毎日の積み重ねがモノをいう
5.一歩踏み込む(メモをする習慣をつける)
6.人生(生き方)の勉強をする

さらに、時間力を高める2つのコツは次のとおり。

1.「やる気の出る時間帯」を把握する
  集中力を保てて、自分の能力をフルに出せる
  時間を見つけること
  やるべきことを把握し、事前準備を怠らない
2.自分にしかできない仕事に集中する
  まず「やらされている感覚」を追放する
  月初めに仕事とプライベートの目標を立てる

最後に、コンサル力を高める5つの習慣は次のとおり。

1.早起きする
2.日記をつける
3.座右の書を繰り返し読む
4.約束を守る
5.関心のあることを人に話す

相変わらずコンパクトにまとめられていて、参考になる

ことが盛りだくさんである。

他の本との重複を考えても、これはオススメである。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 コンサルティング力とは何か(話を聞く/理解する/「話す力」「書く力」「説得する力」)/第2章 コンサルタントの勉強法(マクロ経済は難しくない/成功事例と失敗事例の活用法/会計・財務は読み方が分かればよい/一歩先を行くためのコツ)/第3章 経営コンサルタントの行動力(まず自分がやってみる/お客さまに会いに行こう/いろいろなところに行って、「仮説→検証」/行動するときのポイント)/第4章 経営コンサルタントの時間力(時間力を高めよう/時間力を高めるコツ1 「やる気の出る時間帯」を把握する/時間力を高めるコツ2 自分にしかできない仕事に集中する/一流と二流を分けるもの)/第5章 コンサル力を高める5つの習慣(早起きする/日記をつける/座右の書を繰り返し読む/約束を守る/関心のあることを人に話す)

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2012年1月 9日 (月)

小宮一慶さんの『ぶれない人』を読んでみた

小宮さんの『ぶれない人』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、ぶれない人として、信念を貫く人を挙げている。

ビジネスの世界では、私利私欲を求める人ではなく、

まずはお客さまを第一に考え、本当にお客様にとって

良い商品やサービスを提供し続ける人のことである。

けれど、多くの人は、目先の利益にとらわれてしまい、

その信念が簡単に揺らいでしまうのが普通である。

長年コンサルタントとして経験を重ねてきた小宮さんは、

信念を貫く人ほど長期的には成功を収めていると言う。

では、どうしたら、ぶれない人になれるのだろうか。

小山さんはヒントは歴史上における偉大な人物の

生き様や、論語、仏教聖典、聖書をはじめとする

優れた書物にあるのではないかと言っている。

そして、この本の中で小山さんが紹介している人物は

歴史上の人物に限定せず多岐にわたっていて面白い。

たとえば、小宮さんが人生の師と仰ぐ長野県篠ノ井に

ある曹洞宗の円福寺の故・藤本幸邦老師や、

渋沢栄一、松下幸之助、西郷隆盛、上杉鷹山、

森信三、安岡正篤、なんとウォーレン・バフェットまで。

それぞれ参考になるが、印象に残った言葉は次のとおり。

『欲は、エンジン。理性は、ハンドルとブレーキ』

『利をもって利とせず、義をもって利とす』

『私利私欲をなくせ』

『信念を持たなければ成し遂げられないことがある』

『為せば成る 為せねば成らぬ 何事も
 成らぬは人の 為さぬなりけり』

企業の事例から論語まで、幅広い例をとりながら

ぶれない信念を貫く大切さ、正しい考えをもつことの

大切さを伝えてくれている。

「このままでいいのだろうか」と自分の道に迷っている

私のような人にオススメの一冊であった。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 ぶれないための正しい考え方(正しい生き方、正しい考え方/正しい考え方があれば強く生きていける ほか)/第2章 信念のある人になるために(正しい考え方は、信念へと高まる/信念のある人は、行動に移す ほか)/第3章 会社として、社員としての正しい考え方(会社にとって、社員にとっての正しい考え方/原点に立ち返れば見えてくる ほか)/第4章 正しく生きるために(目の前のことに全力を尽くす/基本をおろそかにしない ほか)

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2012年1月 4日 (水)

小宮一慶さんの『ドラッカーが『マネジメント』でいちばん伝えたかったこと。』を読んでみた

小宮さんの『ドラッカーが『マネジメント』でいちばん
伝えたかったこと。』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、20年以上もドラッカーの本を読み続けている

というコンサルタントの小宮さんが、『マネジメント

[エッセンシャル版]』でドラッカーがいちばん読者に

伝えたかったことは何かということを分かりやすく

解説してくれている。

まず、マネジメントにおけるキーワードは2つ。

それは「マーケティング」と「イノベーション」。

また、マネジメントの3つの役割は次のとおり。

1.自らの組織に特有の使命を果たす
2.仕事を通じて働く人たちを生かす
3.自らが社会に与える影響を処理するとともに
  社会の問題について貢献する

そして、この役割を担うためにやらなければ

ならないことは次の3つ。

1.事業を定義する
2.目標を設定する
3.人を動かす

全体として経営者へ向けた本であると小宮さんも

書いているとおり、この3つは経営者の仕事である。

しかし、ここでは特に「人を動かす」というところから、

動かされる私たち多くの一般社員もどのようなことを

考えて行動しなければならないかを考えてみると

いいだろう。

たとえば、ドラッカーの次のような言葉。

『目標管理の最大の利点は、自らの仕事ぶりを
マネジメントできるようになることにある』

そのためには、目標は自分で立てる必要がある。

他人の立てた目標をやらされるのでは駄目で、

自分たちで目標を立てる仕組みを作ることが

マネジャーの大切な仕事になるということ。

もし、目標を会社に勝手に決められてしまうなら、

私がオススメするのは、その目標を超えるために

自分なりの目標を作ってしまうこと。

もっと余裕があるなら、与えられた目標以外に

自分なりの目標も作ること。

こうすると、シンドイながらも自分の能力が高まる。

また、組織についてのドラッカーの次のような言葉。

『組織の目的は、凡人をして非凡なことを行わせる
ことにある』

ようするに、誰がやってもできる仕組みを作ることが

マネジャーの大切な仕事になるということ。

では、私たちは何をすればよいかといえば、まず

自らが凡人であるということを知ること。

そして次に、その凡人でも非凡なことができるような

仕組みを利用すること。

できれば、その非凡なことができるような仕組みを

自分の中に取り込んでしまうこと。

たとえば大企業の役職という肩書きは、凡人にも

非凡な仕事をさせてくれるだろう。

そのときに肩書きがなくても通用するところまで

自分を持っていけるかどうかが勝負である。

最後に、組織の4つの役目と資質について。

1.組織の焦点は、成果に合わせなければならない。
2.組織の焦点は、問題ではなく機会に合わせ
  なければならない。
3.配置、昇給、昇進、降級、解雇など人事に関わる
  意思決定は、組織の信条と価値観に沿って行わ
  なければならない。これらの決定こそ真の管理
  手段となる。
4.これら人事に関わる決定は、真摯さこそ唯一絶対
  の条件であり、すでに身につけていなければなら
  ない資質であることを明らかにするものでなければ
  ならない。

『学ぶことのできない資質、後天的に獲得することの
できない資質、始めから身についていなければなら
ない資質が、一つだけある。才能ではない。真摯さ
である。』

私たち組織に属する人間にとって、自分自身に問わ

なければならない質問は、たった一つしかないという

ことだ。

それは真摯さを身につけているかどうかということ。

ドラッカーの重要性には、何となく気付いているが、

それ以上前に進めない人にも、オススメの1冊。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 外部からの視点を徹底する(企業の使命は「社会が関心をもっていること」をまっとうすること(自らの組織に特有の使命を果たす/仕事を通じて働く人たちを生かす/社会に与える影響を処理し、社会の問題について貢献する) ほか)/第2章 自らの事業を定義する(事業の三つの定義/事業の目的 ほか)/第3章 目標を設定する(マネジャーの二つの役割/目標設定の考え方 ほか)/第4章 人を生かす(仕事と労働/仕事を生産的なものにする四つのポイント ほか)

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2011年12月19日 (月)

小宮一慶さんの『ひらめき力速習教室』を読んでみた

小宮さんの『ひらめき力速習教室
頭の引き出し整理術』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、小宮さんが考える「ひらめき力」をつける

方法について、その基礎を教えてくれている。

『ひらめきは生まれつきの才能でしょうか。あるいは、
たまたま幸運の女神が微笑むような偶然の産物で
しょうか。
いいえ、ひらめきはそのどちらでもありません。
ひらめきとは、経験と知識、そして論理的思考力に
よって生み出されるものです。
自ら課題を設ける力、その問題を解決するための
思考力、知識と経験の蓄積、そして何より自分自身
の専門に対する確固たる自信。それらが下地に
あって、さらに、体調が良好でリラックスした状態
などがあって、初めてひらめきが生まれるのです』

小宮さんは「ひらめき」は準備から始まると考え、

情報入手の方法や頭の整理術など、これまでも

小宮さんが公開してきた仕事術をまとめている。

ただ、最近は出版のペースが早すぎる気がする。

決して内容は悪くはないし、とても読みやすく、

分かりやすく書かれているとは思う。

しかし、最近は本を何冊出版するかという目標の

ために書いているような気がして、内容が重複して

しまっている。

この本の中でも、新幹線の中で原稿を書く話が出て

くるが、本当に手馴れた報告書を書く感じで、

何枚書けるというような言い方には疑問を感じない

わけにはいかなかった。

あえて言えば、この本は、特に小宮さんの本を

あまり読んだことのない人に、これまでの仕事術の

まとめ的な本としてオススメの内容だとは思う。

【目次】(「BOOK」データベースより)
1 ひらめくための生活習慣術(無駄なことに脳のCPUを使わない/ベストの時間帯を知ってそこでCPUをフル回転させる ほか)/2 ひらめくための情報収集術(インプット)(インプットなしのアウトプットはあり得ない/デスクをどのように整理整頓するか ほか)/3 ひらめくための論理的思考術(すべての勉強の基礎力は、論理的思考力/優れた理解力をもつ人こそ、本当に頭の良い人 ほか)/4 ひらめくための仕事術(アウトプット)(社長のひらめきには気をつけろ/「ひらめき」を仕事に活かせる人 ほか)/5 ひらめくためのオフ活用術(物見遊山に出かけよう/想像力では補えない本物を体験する ほか)

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2011年7月12日 (火)

小宮一慶さんの『日本経済 このままでは預金封鎖になってしまう』を読んでみた

小宮さんの『日本経済
このままでは預金封鎖になってしまう』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、小宮さんの本にしては珍しく政治的な色彩が

強いつくりになっており、賛成しかねる点が多々あった。

たとえ、それがタイトルにもあるとおり、この国の置か

れた危機的状況から来るものであったとしても、

容認できる範囲にはないというのが感想である。

そもそも「預金封鎖」などになってしまうのかを含め

よくよく慎重に検討しながら読みすすめる必要が

ある本である。

特に印象的なのは次の記述です。

『もちろん、政府と企業では規模が違いますし、
税を強制的に徴収できるなど仕組みも違います。
ですから、企業と国を単純に比較することに
違和感のある方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、破綻するかしないかは、家計も企業も
国も基本的には同じです。稼ぐより使っていれば
借金は増えますし、借りたお金が返せなければ
企業も政府も破綻するのです。
ただ、政府は徴税権がある分、国民がお金を
持っている限りは信用度がある程度は高いと
いうだけです。』

議論を単純化するためとは言え、家計も企業も国も

みんな同じというのはあまりにも乱暴な気がする。

政府には、税を強制的に徴収できる徴税権がある

という大きな違いのため、国民は政府がいかに

無駄遣いしたとしても、後で税金を払うことによって

穴埋めできるチャンスが残されているのである。

もし税金は払いたくないが、バラマキだけはして

欲しいという私のような不心得者ばかりだったと

したら「預金封鎖」という事態に至っても預金が

そもそもないということもありえないことではない。

そして、預金のない私でも次のような「処方箋」が

危険なものであることは分かるのである。

危機を克服するための5つの処方箋
①財政健全化のためのコストカットと消費税の増税
②移民の積極的受け入れと徹底した少子化対策に
 よる人口ピラミッドの健全化
③日本の得意分野を成長させる教育制度の導入
④地域経済活性化と沖縄基地問題を一気に解決する
 防衛力増強
⑤エコ活動強化で貿易黒字の確保

小宮さんなりの処方箋に敬意は表するが、①が

実現の可能性のある唯一のものだろう。

移民は消極的に受け入れたとしても、人口ピラミッドを

変化させるほどにはならないだろう。

教育制度では時間がかかりすぎ、日本の得意分野が

失われてしまうのに間に合わないだろう。

防衛力増強による経済対策などは論外である。

日本が防衛力によって国を守れるなどということは

まったくの幻想である。

もし日本の教育が世界に誇れる点があるとすれば

その最たるものは、戦争になったら国家など捨てろ

ということを若い世代に浸透させたことである。

このことは日本の技術者が韓国の製品を支えて

いることからも分かることである。

私も法律に携わって生活を維持しているので

戦争放棄の憲法解釈については意見を持って

いるが、そんなことは現実の前ではあまりにも

くだらないことである。

戦争になったら人々は国家を捨てて逃げ出すだけだ。

生活のためなら人々は外資で働くことをいとわない。

少子化が問題であっても子供が欲しくない夫婦は

国家のために子供を作ったりしないのである。

エコ活動も震災があったから節電の意識が高まったが

そうでなければ遅々として進まなかっただろう。

最後に、この本を読んで最も疑問に思ったことは、

Chabo!という活動をともにしている勝間和代さんは

インフレターゲット論者のように思うが、小宮さんは

勝間さんにインフレターゲットの危険性を話したり

しないのだろうかということ。

今度、二人がこの問題で共著を出してくれないだろうか。

そしたら絶対に私は読むと思うのだが。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 世界一ひどい日本の財政赤字(日本の現実を直視する/日本の急所、銀行が買い支える大量の国債)/第2章 インフレターゲットは危険な議論(国債金利とインフレ、デフレの関係/インフレからはじまる日本破産のシナリオ)/第3章 財政危機を加速する2つの危険因子(少子高齢化が財政危機を加速する/中国経済の減速で日本経済も減速する)/第4章 危機を克服するための5つの処方箋(処方箋1・財政健全化のスタンスを今すぐ示す/処方箋2・健全な人口ピラミッドを/処方箋3・得意分野を伸ばす成長戦略を/処方箋4・防衛費1%枠を撤廃し、自衛隊増強を/処方箋5・エコの推進で輸入を減らし貿易黒字を増やす)

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2011年6月23日 (木)

小宮一慶さんの『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』を読んでみた

小宮さんの『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、小宮さん流の頭をよくする読書法が

書かれた読みごたえのある、いい本だと思う。

まず、読書の技術というのは、「速さ」によって

区別されるものではなく、「目的」によって使い

分けられるとしている。

そして、その目的に応じた小宮さん流の五つの

読書法は、次のとおり。

1.速読
 求める情報を探すために、要点を素早く
 把握するための読み方。
2.通読レベル1
 最初から最後までふつうに読む読み方。
3.通読レベル2
 最初から最後まで、論点を整理し、
 考えながら読んでいく読み方。
4.熟読
 注や参考文献を参照しながら、
 きっちり理解するために読む読み方。
5.重読
 生き方などに関する座右の書として、
 何度も繰り返し読む読み方。

具体的には、速読は、ポイントをおさえて、
自分で論点や重要事項を把握していけるか。

注目するのは、次の6つが中心になる。
1.目次
2.見出し
3.本文の太字
4.各章・各項の冒頭
5.はじめに・あとがき
6.データ・数字・図表・固有名詞

次に、通読レベル1は、最初から最後まで、
ふつうに読んで、読書を楽しんだり、
ある一定の知識を得ることを目的にする。

一方、通読レベル2は、最初から最後まで、
論点を整理し、考えながら勉強を目的にする。
ロジックを追えるように、仮説を立てて読む。

熟読は、自分の専門分野や興味のある分野の
ものを必要なところだけ、多くのことと関連づけ
ながら、きっちり論理立てて読んでいく。
リファレンスを参照しながら、きっちり理解する
ために読む。

重読は、「意味」を得るだけの読書ではなく、
「意識」を高めることを目的にする。

そして、小宮さんに言わせると、おおよそ30時間で、

だいたいのことがある一定レベル(専門家レベル)に

達することができるということです。

そのためには、まずその分野の第一人者が書いた

入門書から入り、専門書を熟読して理解できたら、

また入門書を読むことが大事なノウハウであると

いうことだ。

また、この本では、小宮さんがお勧め本を具体的に

取り上げながら丁寧に解説してくれているので、

ビジネスマンにとっては良い指針になると思う。

ぜひ、専門家レベルを目指して、30時間頑張りたい。

【参考文献】
・経済
『東大生が書いたやさしい経済の教科書』 インデックスコミュニケーションズ
『容疑者ケインズ』 小島寛之 プレジデント社
『バフェットの教訓』 メアリー・バフェット 徳間書店
『ミクロ経済学入門』 奥野正寛 日経文庫
『マクロ経済学入門』 中谷巌 日経文庫
『経済論戦は甦る』 竹森俊平 東洋経済新報社
『1997年 世界を変えた金融危機』 竹森俊平 朝日新書
『スティグリッツ入門経済学』 東洋経済新報社
・マーケティング
『サービスの底力!』 相澤賢二 PHP研究所
『〈旭山動物園〉革命』 小菅正夫 角川oneテーマ21
『一回のお客を一生の顧客にする法』 カール・スウェル他 ダイヤモンド社
『ノードストローム・ウェイ』 ロバート・スペクター他 日経ビジネス人文庫
『村田昭治のマーケティング・ハート』 プレジデント社
『マーケティングマネジメント』 フィリップ・コトラー プレジデント社
『新版MBAマーケティング』 グロービス・マネジメント・インスティチュート ダイヤモンド社
・経営
『商売の原点』 鈴木敏文 講談社
『経営の小さなヒント』 浅野喜起 日本経済新聞社
『戦略の本質』 野中郁次郎他 日経ビジネス人文庫
『巨象も踊る』 ルイス・ガースナー 日本経済新聞社
『ウィニング 勝利の経営』 ジャック・ウェルチ 日本経済新聞社
『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 マックス・ウェーバー 岩波文庫
『会社法入門』 神田秀樹 岩波新書
・会計
『稲盛和夫の実学』 日経ビジネス人文庫
『アメーバ経営』 稲盛和夫 日本経済新聞社
『会計学入門』 桜井久勝 日経文庫
『図解 会計のしくみ』 波光史成 東洋経済新報社
『監査論テキスト』 山浦久司 中央経済社
・ヒューマンリソース・マネジメント
『カリスマ体育教師の常勝教育』 原田隆史 日経BP社
『駆け出しマネジャー アレックス リーダーシップを学ぶ』
 マックス・ランズバーグ ダイヤモンド社
『カモメになったペンギン』 ジョン・P・コッター他 ダイヤモンド社
『仕事の裏切り』 ジョアン・キウーラ 翔泳社
『9つの性格』 鈴木秀子 PHP文庫
『完全なる経営』 アブラハム・マズロー 日本経済新聞社
・生き方
『菜根譚』 洪自誠 ディスカヴァー
『実践経営哲学』 松下幸之助 PHP文庫
『ナポレオン・ヒルの巨富を築く13の条件』 きこ書房
・小宮さんの私的なお勧め
『最後の授業』 ランディ・パウシュ ランダムハウス講談社
『「残業ゼロ」の人生力』 吉越浩一郎 日本能率協会マネジメントセンター
『楊家将』 北方謙三 PHP文庫
『坂の上の雲』 司馬遼太郎 文春文庫
『50イングリッシュ』 サム・パク ダイヤモンド社

【目次】(「BOOK」データベースより)
速読/通読レベル1/通読レベル2/熟読/重読/読書力を高める八つのポイント/本書で紹介した小宮流読書法別ビジネスマンのための必読書60

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2011年5月 2日 (月)

小宮一慶さんの『成功する上司』を読んでみた

小宮さんの『成功する上司』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、『リーダーのための実践する経営』を小説化

したような作品で内容は充実している。

小宮さんがこれまでにその著書の中で語ってきたことを

上手く小説の形にしてまとめられている。

主人公の山村は40歳の会社員で、買収先の会社に

事業部長として出向を命ぜられる。

しかし、それまでは親会社のマネジャーだったが、

多くの部下を持ったことがなく、指示待ち人間の多い

社風の中で、なかなか改革が進まず苦労する。

銀行からの転職を経験している本社の先輩の藤田の

アドバイスや親会社の社長が書いた「リーダー心得帳」を

頼りに「成功する上司」となるべく、奮闘する物語は

かつて多くの部下をもっていた私でも楽しめた。

もちろん、現実には本の通りに簡単に物事は進まないが、

もっといろいろと現実に起こりそうなことを想像しながら

さらにその解決策まで思い描くと、自分なりの物語になり

いっそう楽しめるような構成になっている。

また、登場人物に自分が今まで接してきた実在の人物を

当てはめたりするのも面白い。

「経営とは何か」や「信念を持つことの大切さ」など、

ストーリーを追ううちに学べる構成は、これからいろいろ

学んでいく上でも、良いきっかけを与えてくれる。

情報を吸収するだけでなく、考えながら読むことによって

さらに多くのことが学べる良書である。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 部下が自分を認めてくれない!/第2章 自分の考えを浸透させたい/第3章 部下が自発的に動かない!/第4章 働いているのに結果が出ない!/第5章 モチベーション・アップの秘策/第6章 誇りと信念を持てる組織作り/第7章 リーダーの志とは

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2011年4月26日 (火)

小宮一慶さんの『リーダーのための実践する経営』を読んでみた

小宮さんの『リーダーのための実践する経営
「経営」というオンリーワンの仕事を体系的に
理解する』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、『「会社を経営する」ということ』をベースに

その後の環境変化や小宮さんなりに深く考えたことを

付け加えて再構成されている。

タイトルが違うので、まったく別物だと思って手に

取ったが、結果的には小宮さんの作品の中でも特に

良いものにめぐり合えて良かったという感じがした。

まず、経営とは何だろうか。

①「企業の方向付け」をし、
②「資源を最適に配分する」ことをした上で
③「人を動かす」ことが、経営である。

では、強い会社の3つの条件は何だろうか。

①商品、サービスで他社との違いがはっきりしていること
②自分が戦おうとしている市場で必要な財務力がある
③ビジョン、理念がしっかりしている

そうだとするなら、強い会社になるための戦略立案には

何が必要かと言えば、内部環境と外部環境の分析である。

内部環境には、ヒト、モノ、カネ、情報、ノウハウ、時間など

外部環境には、市場、競争、法律、人口変化、景気など。

中でも、21世紀の日本の外部環境で、どの企業にも

関係のある重要なものは、次の4つ。

①少子超高齢社会
②加速するハイテク情報社会
③日本国内の国際化
④規制緩和

そして、日本企業が行うべき国際標準の経営とは

①「お客様第一」であり、
②「キャッシュフロー経営」である。

また、戦略策定に必要な9つのキーワードを

簡単に要約してみると以下のようになる。

①スピード経営
 自社が他社に対して優位に立てるプロセス
 におけるスピードが、他社より早い。
②事業ドメイン
 得意な事業領域で勝負する。
③イノベーション
 小さなリスクは恐れずに新しいことへの挑戦(革新)
 をする一方で、大きなリスクは取らない。
④ボーダレスマインド
 日本国内の急激な国際化に勝てるだけの世界で
 実践できる経営能力、商品、サービスを持つ。
⑤ネットワーク
 人的ネットワークの確立。
 アンテナは高く、腰は低くして多くの人から情報得る。
⑥環境
 「コンプライアンス」の重要性を認識。
⑦キャッシュフロー経営
 現金をいかに「稼ぐ」か、いかに有効に「使う」か。
⑧ビジョン・理念
 理念はビジョン追求における行動規範。
⑨リレーションシップ・マーケティング
 コツは、「一番は偉い」と「あなたは特別」。
 お客を6段階に分け、「潜在客」・「顧客」・「得意客」
 ・「支持者」・「代弁者」・「パートナー」へと関係を
 「深化」させていくことが重要。

さらに、財務会計の経営的な考え方では、経営の安定性を

表す指標として次の4つを挙げている。

①株主資本比率=株主資本÷資産
②流動比率=流動資産÷流動負債
③当座比率=当座資産÷流動負債
④固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+株主資本)

また、マーケティングのアプローチ(方法論)で役に立つ

ものとして、2つの手法が紹介されている。

①QPSC
 QはQuality(クォリティ)、PはPrice(プライス)、
 SはService(サービス)、CはCost(コスト)であり、
 お客様はQPSの組み合わせで商品を買う

②AIDMA
 Attention(注意)・Interest(興味)・Desire(欲求)・
 Motive(欲求の高まり)・Action(行動)の頭文字を
 とったもので、人が商品やサービスを買うときには、
 このプロセスをたどって、買うといわれている。
 このプロセスのどこで途切れているのかを考え、
 それをどう解決するかが重要。

そして、最も大切にすべき、お客様第一とは幸せの順番の

ことであり、幸せの大きさのことではないことに注意。

最後に幸せになる従業員や株主が大きな幸せを得ること

ができることも少なくない。

この場合の従業員の幸せには、当然のことながら、

仕事を通じた自己実現ということも入ってくる。

そのときの、自己実現というのは、その人が持っている

能力を最大限に出すことである。

そして、そのために会社の方向付けをしっかりすることも

経営の大切な仕事である。

いままで、あまり経営ということに興味がなかったが、

この本を読むと、経営という仕事もいいものだと思う。

これから経営という視点を身に付けたいと思う人は

ぜひ読んでみることをオススメする。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 「経営」という独立した仕事がある/第1章 ビジョン・理念の確立と徹底/第2章 戦略立案/第3章 財務会計の経営的考え方/第4章 ファイナンス/第5章 マーケティング/第6章 人を動かす、組織を動かす/終章 経営の本質を考える

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2011年4月13日 (水)

小宮一慶さんの『結果的に幸せをつかむ人の「正しい考え方」』を読んでみた

小宮さんの『結果的に幸せをつかむ人の「正しい考え方」
あなたを支える36の言葉』を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、『ぶれない人』と似た系統の本である。

内容としては、小宮さんが読んだ本や、賢人たち

の教えなどの紹介が中心だが、ときには友人の

言葉など、とにかく小宮さんが大切にしている言葉

たちがその時々の状況を交えてまとめられている。

小宮さんが選んだ言葉は、実際に本を読んで

いただくとして、解説として書かれている小宮さんの

言葉で特に印象に残ったものは次のとおり。

『素直の3ステップ
①「聞くこと」、受け入れること
②良いなと思ったら「とにかくやってみること」
③良いと思って始めたことを続けること』

『成功する人の5つの特長
①明日延ばしの習慣を持たない
②人を心から褒めることができる
③他人のことでも自分のことのように考えられる
④怖いけど優しさは失わない
⑤素直さ、謙虚さを持つ』

『「ギブアンドテイク」と言う人は、常に見返りがないと
付き合わないと言っているのと同じです。まだ、
「ウィン-ウィン」と言うほうがマシかもしれませんが、
私はこの言葉もあまり好きではありません。もちろん、
相手にも何かを差し上げたいし、自分だけがそのため
に犠牲になるというのも好きではありませんが、やはり、
この言葉にも何かを求めているニュアンスがあるから
です。もらうならもらう、差し上げるなら差し上げるので
良いのではないでしょうか。特に世代を超えた場合には
そのほうが良いと考えています。』

特に「ウィン-ウィン」という言葉に対する感覚は

小宮さんのセンスが活きていて、秀逸です。

私が小宮さんの本を信頼して読み続けているのも

まさにこの感覚の的確さによるところ大です。

小宮さんのファンでない方も、どんな言葉が紹介されて

いるか、読んでみると何か感じるものがあるはずです。

【目次】(「BOOK」データベースより)
自分の道を気づかせてくれる言葉/恐れや迷いから救い出してくれる言葉/つらいときに支えてくれる言葉/目標達成への力となってくれる言葉/目の前のことに全力を尽くすために/正しい努力でチャンスをつかむために/仕事の目的を教えてくれる言葉/自分の強みを活かすために/順調なときこそ、謙虚であるために/人間関係のコツを教えてくれる言葉/リーダーとしての心構えを知るために

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2011年3月17日 (木)

小宮一慶さんの『「1秒!」で財務諸表を読む方法』【企業分析編】を読んでみた

小宮さんの『「1秒!」で財務諸表を読む方法』【企業分析編】を読んでみた

 (5つが最高)

この本は、『「1秒!」で財務諸表を読む方法』シリーズの

第3弾にあたり、企業分析を中心にこれまでの復習も

兼ねているという優れものである。

1秒で財務諸表を読むには、流動負債と流動資産を見る

というのが、『「1秒!」で財務諸表を読む方法』では

説明されていたが、今回は実際に財務諸表を読む上で

必要となる知識を1部上場企業を例に挙げて分析する

ことにより詳しく解説してくれている。

また、ビジネスで数字を扱う人だけでなく、株式投資を

している人も、これを読んでおくと勘所が押さえられる

というのは前作同様である。

そして、興味ある企業例がたくさん出てくるので

それらの企業の特長を加味しながら財務諸表を

分析することにより、どこを見なければならないか

という注目点が身につくような構成になっている。

取上げられている企業は、トヨタ、JAL、三菱商事、

三井物産、ライオン、花王、ユニチャーム、新日鉄、

高島屋、エルピーダメモリなど多数。

また、第5章の「各業界に独特の財務諸表のクセを

理解する」では、電鉄業界、ドラッグストア、調剤業界、

旅行業界、銀行、百貨店、アパレル業界、化学繊維

会社が分析の対象になっている。

このシリーズはハズレがなく、良書ぞろいである。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1部 財務諸表から企業の実態を読み解く(企業は世界同時不況をどう脱したか─損益計算書から読み解く/未曾有の危機に企業はどう対応したか─貸借対照表の安全性指標から見る/「資金の流れ」から企業業績を分析する─キャッシュフロー計算書を読む)/第2部 企業の危機は、財務諸表のどこに現れるのか(JAL破綻に見る財務諸表の劣化─貸借対照表、損益計算書はどう変わったか)/第3部 財務諸表から各社の企業戦略を分析する(各業界に独特の財務諸表のクセを理解する)

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